Project/Area Number |
22K17644
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
|
Research Institution | Aino University |
Principal Investigator |
塚越 千尋 藍野大学, 医療保健学部, 講師 (20782478)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 脊髄損傷モデル動物 / リハビリテーション / トレッドミル / 行動変化 / 免疫組織学的評価 / 自発運動 / 誘発電位 / 再生医療 |
Outline of Research at the Start |
脊髄損傷患者の再生医療においては、損傷部の瘢痕化や、麻痺した手足の筋・関節の廃用性機能低下、随意運動に必要な神経回路を再編する必要がある点などから、移植治療と薬剤管理・リハの併用が望ましいと考えられている。申請者は以前の研究で、隔離飼育により作製した社会性低下モデルラット群でグループ飼育群より接近・接触行動が減少し、その神経基盤と考えられる内側前頭前野の神経活動変化を認めた。この結果より、動物においてもリハ手法が効果に影響すると考えた。そこで、脊髄損傷モデルラットのリハとして自発的運動が有効ではないか、また自発的運動の併用により脊髄再生治療の効果が増強されるのではないかという点を明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
再生医療による難治性疾患の治療研究が進んでおり、脊髄損傷においても細胞治療の応用が進められている。脊髄損傷モデル動物への細胞治療は神経再生に有効とされるが、細胞移植等により脊髄組織が得た再生および自己修復機能を後押しする役割として、リハビリテーションを組み合わせた機能再建が注目されている。本研究の目的は、脊髄再生治療の効果を高める運動介入手法を探索し、その効果を検証することである。 これまで、後肢不全対麻痺の状態の脊髄損傷モデルラットを対象とし、術後2週目から6週にわたって、自発的運動が可能なリハ環境に置く条件と、トレッドミルによる強制的な運動を負荷する条件の2つの運動介入群および対照群を設定し、運動機能(BBB、歩行パターン)、免疫組織学(軸索の再生・伸長、再髄鞘化)的に差があるかを調査してきた。結果としてどちらの運動介入群も対照群よりBBBスコアが有意に高くなり、再生軸索の延長も明らかな印象があった。この結果は、2022年のNeuroscienceで発表した。 2023年度は、トレッドミルによる強制的な運動条件で、介入の頻度および時間を増やし、その効果を検証した。評価方法は以前と同様とした。前年度の結果と比べて、リハ強化群では、個体差はあるものの、BBBスコアの伸びが、介入期間の後半にも持続する印象があった。この結果は、2024年のNeuroscienceで発表予定である。 本研究のゴールは、運動介入単独群、移植単独群、運動介入と移植併用群を設けて、細胞移植の併存療法として運動介入が有効であるかを検討することである。現在は、より良い運動介入方法を探索し、運動が引き起こす動物の行動変化の背景因子を探索している状況である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
大学院の授業を一部担当することになり、担当授業コマが増加したことに加え、学科運営の仕事も重なり、研究は後期になんとか進めている状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
1)自発運動と強制運動の差、および運動の頻度・時間を増やした効果を明らかにするために、個体数を増やして調査する。 2) 運動介入の有効性を検討する為、運動介入単独群、移植単独群、運動介入と移植併用群を設け、運動機能(BBB、歩行パターン、脊髄伝導性)、免疫組織学(軸索の再生・伸長、再髄鞘化)、生化学(神経栄養因子シグナル発現等)など総合的な側面から検討する。
|