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フォンタン手術後症例に対する呼吸訓練の効果の検証 ー予後の改善を目指してー

Research Project

Project/Area Number 22K17662
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

松井 こと子  順天堂大学, 医学部, 特任准教授 (80814475)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Keywords運動耐用能 / 呼吸機能検査 / 自律神経機能検査 / フォンタン手術 / COR-VIT-R / 自律神経機能 / 心機能 / 呼吸訓練
Outline of Research at the Start

医療の進歩により先天性心疾患の予後は飛躍的に改善し、小児期のみならず成人となった先天性心疾患術後の管理は今後の医療の重要な課題である。なかでも、フォンタン手術の症例は未だ予後が悪く、その改善が求められる。フォンタン術後の予後を最も強く規定する因子は運動耐容能であるが、呼吸機能はそれに大きく影響する。そこで本研究では、フォンタン術後症例に呼吸訓練を導入し心肺機能や予後改善に寄与するかを検証する。

Outline of Annual Research Achievements

当研究は、フォンタン手術後の対象患者に対して呼吸訓練導入前後での運動耐容能、呼吸機能及び自律神経機能、心臓超音波検査での心機能解析の4点を調べることを主な目的とした。しかしながら、2020~2023年にかけてCOVID 19流行による様々な政策により、研究の実行に際して、下記のような困難に直面した。
運動耐容能を評価する検査は、屋内で被検者が運動をして、最低3人の検者が検査を実行する。密室で運動をするこの検査はCOVID 19の感染のリスクを増やす恐れがあり、臨床上必要な症例の検査しか行うことができなくなり、現在まで運動耐容能検査は実行できていない。呼吸機能検査も同様で、検査中の激しい呼気により、同室内にいる人物に対して感染の機会があるため、臨床的に必要な患者のみが使用可能な状態となり、検査を進めることができなかった。
上記のような状況から、今後の研究を自律神経機能検査による評価を中心に行うことを計画した。しかし旧来の自律神経計測機器では、体幹にテープで機器を装着するため、動きの激しい若年者では、ノイズが多く正確に計測できないことが判明した。そのため、直接体幹に張り付ける、新しいタイプのCOR-VIT-Rという機器を仕様することにしたが、世界的な半導体不足から、COR-VIT-Rの完成が大きく遅れ、実際の購入は2022年11月以降となった。
2023年度の成果の一つとして、COR-VIT-Rによるデータ収集方法の確立がある。機器の貼り付け位置や、貼り付け方法の工夫により、かなりの確率で良好なデータを収集することが可能となった。正常ボランティアのデータ収集から開始し、既に現時点で50例程度の正常データが収集され、令和6年度から予定しているフォンタン手術後症例のデータと比較する準備はできている。
以上の経過であるため、学会や論文による研究実績の報告はまだ行っていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

2023年度までに、COR-VIT-Rという新しい心拍変動計のデータ収集方法の確立できた。心拍変動解析は、データ解析方法が日進月歩であり、独自に開発する解析プログラムが重要である。これについては、心拍変動解析の分野において、日本で代表的な研究者の一人である大阪大学大学院基礎工学研究科機能創成専攻生体工学領域の清野健教授との共同開発により、交感神経と副交感神経を独立して評価できる方法や、心疾患の生命予後を予測できるプログラムなどを、我々の解析プログラムに導入した。この方法を用いて、自律神経の異常が疾患の主原因である起立性調節障害に関して解析を試み、症例により交感・副交感神経のバランスが崩れている場合の評価方法について有効な結果を得て、2023年度に学会で発表している。この方法は複雑先天性心疾患についても応用可能な方法と考えられる。
更にVsionPoseと言う動作評価の解析ソフトも購入し、動作解析の準備を進めている。この分野の先行研究について実績のある大阪母子医療センターリハビリテーション科・整形外科の田村太資医師と共同で、データ収集方法の確立を行い、現在解析プログラムの開発中である。
上記の如く、2023年度には各種解析の準備を進めることができた。

Strategy for Future Research Activity

自律神経機能の評価をより詳細に解析し、呼吸法の姿勢への影響の評価を行うこととした。
自律神経機能は、日中の活動量と睡眠に深く関係があることが明らかになっている。そのため、Actigraphという、学術的に正確性が保証されている活動量計兼睡眠評価が可能な機器を購入し、COR-VIT-Rと同時に計測することとした。今後は、ActigraphとCOR-VIT-Rの結果を同期させ、自律神経機能の解析を行うことを計画している。
更に、本来自律神経は、日常生活における運動量の多さにより大きく左右される指標である。前述の大阪大学の清野教授は、運動量と心拍変動のデータを組み合わせることにより、自律神経機能の開発を行う方法を開発し、既に特許の取得している。今後共同研究によりこの方法も我々の解析プログラムに取り入れることにより、一般的に健常児よりも運動量の少ないフォンタン手術後の患児・患者の自律神経機能が正確に計測できるように、解析方法を進歩させる予定である。
呼吸のトレイニングによる内転筋群の改善により、体幹と四肢の動きが改善することが見込まれる。その変化を捉えるMotion Captureシステムは、VisionPoseというシステムの購入を行い、解析準備が整った。2024度前期には、解析プログラムを完成させる予定である。
以上より、データ解析の準備はほぼ整った状態であるため、令和6年度からは、介入前のデータ収集を開始する予定である。指標の中には、外部環境の影響で変動しやすい指標も含まれると予測されるため、呼吸法による介入前に、複数回上記のデータを収集する。その間に呼吸法の指導者と具体的な介入方法について討議し、2024年度中に介入の開始を試みる。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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