柔道療育の有効性の検討 -発達障害、知的障害を有する児童を対象として-
Project/Area Number |
22K17753
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
小崎 亮輔 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 講師 (70834646)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 発達支援 / 発達障害 / 知的障害 / 柔道療育 / 運動療育 / 身体的コミュニケーション / 柔道 / 放課後等デイサービス / DCD / 肥満児 |
Outline of Research at the Start |
これまで障害者を対象とした柔道療育・療法の実践例がいくつか報告されているが、その効果や有効性は学術的に検証されていない。そこで、本研究では放課後等デイサービスにて実施されている柔道療育に着目した。柔道療育とは、柔道を援用した発達支援である。本研究では障害児を対象とした柔道療育の効果と有効性について学術的に検証することとした。 本研究では柔道療育に関するこれまでの研究結果で示唆されている柔道療育の有効性4種類(協調性の育成、コミュニケーション能力の育成、運動能力の習得、肥満傾向の改善)を検証することを目的とし、それぞれの有効性の検証に適した調査・研究を設定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで障害者を対象とした柔道療育・療法の実践例がいくつか報告されているが,その効果や有効性は学術的に検証されていない.そこで,本研究では放課後等デイサービスにて実施されている柔道療育に着目した.柔道療育とは,柔道を活用した発達支援である.本研究では障害児を対象とした柔道療育の効果と有効性について学術的に検証することとした. 令和5年度は、柔道療育の課題と危険を探索する質的研究を実施した.柔道療育を実践している4名の指導者を対象に半構造化インタビューを実施し,得られた言語データはテキスト化された後,質的データ分析法であるSCATを実施した.その結果,柔道療育の課題事項として「柔道療育指導者の養成」,「柔道療育の体系化」,「スタッフの確保」,「柔道療育の魅力の発信」等が挙げられた.また,危険事項として「受身の練習時の頭部負傷の危険性」,「利用児の突発的行動」等が挙げられた. さらに,柔道療育の対象となる知的・発達障害児に対しての効果的な指導方法を検討するべく,前回り受身の指導に際して視覚的支援を講じた指導実験を実施した.特に自閉スペクトラム症を有する者は視覚優位であることがわかっている.本研究では「前回り受身練習用シート」を用いた視覚的支援を実施した.まず,プレテストとして「前回り受け身のできばえ表」を用いて被験者18名の前回り受身のできばえを評価し,得点化した.その後視覚的支援を用いた練習期間を約2ヶ月設け,その後同様の方法で前回り受身のできばえを評価し,得点化した.その結果,被験者18名の前回り受身のできばえ得点は有意に上昇した.この結果より,知的・発達障害児については柔道の技能を視覚的支援を講じて指導することが効果的であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度の研究が少々遅れそうだが,現状では概ね順調通りである.
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Strategy for Future Research Activity |
実際に柔道療育に参加している児童・生徒を対象として,参加者の体組成や体力に変化が起こっているのかを追跡的に研究していく.特に柔道療育で培われると仮定されている本研究結果をベースに,研究項目を入念に検討していく.
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)