Project/Area Number |
22K17852
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 60010:Theory of informatics-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
瀧田 愼 兵庫県立大学, 情報科学研究科, 助教 (50822285)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | QRコード / 誤り訂正符号 / 線形計画法 / 多重化技術 / パターン認識 |
Outline of Research at the Start |
QRコード決済やワクチン接種証明等でQRコードの利用が広まり、その価値が世界的に見直されている。QRコードの仕様は公開されているが、急速な普及や新たなサービスの展開が先立ち、その潜在的な能力や安全性の評価は十分でない。本研究ではパターン認識技術や誤り訂正符号等の基盤技術に基づいてQRコードの性能や特性を評価することを目的とする。QRコード独特の「埋め草コード」等の仕様や光学的認識、パターン認識における「雑音」に注目して誤り訂正符号の評価を行う。そして、QRコード特有の「雑音」に起因する脆弱性を明らかにするとともに、逆に「雑音」を積極的に活用してQRコードの機能拡大を図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はパターン認識技術や誤り訂正符号等の基盤技術に基づいて、QRコードの性能や特性を評価することを目的としています。今年度はQRコードの読み取り実験の結果をもとに、新たな機能を持つQRコードの研究開発を行いました。 具体的には、カラーフィルタを用いて情報を読み取ることで、1枚のQRコードから3種類の情報を取得可能なカラーQRコードの構成方法を提案しました。各種カラーフィルタの透過度を考慮し、線形計画法を用いて最適な配色を決定しました。特に、3種類の理想的なカラーフィルタ(赤、緑、青)を用いて、各フィルタを通して異なる情報を読み取るカラーQRコードを設計しました。実験では、無色透明フィルタも交えて配色を修正し、部分的な読み取り可能性を向上させる方法も検討しました。 この研究の意義は、多重化カラーQRコードの実用性と応用範囲を大幅に広げる点です。通常の白黒QRコードでは、1つのコードで1種類の情報しか読み取れませんが、この技術を用いることで、同じスペースで複数の情報をエンコードできるようになります。これにより、データ容量の拡大や偽造防止、さらにはデザイン性の向上が期待できます。また、専用デコーダを必要としないため、汎用的なQRコードリーダーでも利用可能であり、普及も期待できます。 複数色による多重化技術によりQRコードのコピーを作成が難しくなります。その結果、不正な複製や改ざんを防ぐ効果が期待でき、セキュリティが重要な場面での利用も期待できます。また、デザイン性の高いQRコードの作成が可能となり、マーケティングや広告、エンターテイメント分野でも利用可能です。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
様々な端末でQRコードの読み取り評価を行う過程で、カラー化によるQRコードの多重化の方法を見出し、線形計画法を用いたカラーQRコードの構成方法を提案できました。
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Strategy for Future Research Activity |
提案したカラーQRコードには、誤り訂正符号の特性が十分に活用できていません。今後の研究では、誤り訂正符号の活用方法の議論を進める共に、新たなQRコードの活用方法について検討していきます。
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