Project/Area Number |
22K17943
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 61030:Intelligent informatics-related
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤間 怜奈 東北大学, データ駆動科学・AI教育研究センター, 助教 (70912533)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | 自然言語処理 / 深層学習 / ニューラルネットワーク / 人工知能 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、深層学習型文生成技術が抱える内容的多様性の欠如を解決すべき課題として切り出し、現在の文生成モデルが既に有している理想的な表層的多様性を維持しつつ、内容的多様性の改善に取り組むものである。具体的には、深層学習型生成モデルの内部で内容的多様性の欠落が生じるメカニズムの調査と、生成時に内容的多様性を保持する仕組みの確立を目的とする。本研究は、近年の自然言語処理を支える基盤技術の改善に繋がる学術的価値の高い試みであり、研究成果は分野全体に広く還元されることが期待できる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、深層学習型文生成技術が抱える内容的多様性の欠如を解決すべき課題として切り出し、現在の文生成モデルが既に有している理想的な表層的多様性を維持しつつ、欠点である内容的多様性の改善に取り組むものである。これを達成するために、具体的には、深層学習型生成モデルの内部で内容的多様性の欠落が生じるメカニズムの解明と、そこで得られた知見に基づき生成時に内容的多様性を保持する仕組みの確立を目指す。2年目にあたる本年度は、昨年度から継続して表層的多様性および内容的多様性に焦点を当てたモデル横断的な性能調査および分析に関する研究に取り組むことに加え、深層学習型生成モデルの学習過程あるいは生成過程での内容的多様性の欠落が生じるメカニズムの解明に向けた下準備にも着手した。具体的な取り組みの一例として、昨年から新たに開発している規範的な言語表現で構成されている分析用対話コーパスに、形態論情報や係り受け情報などの基礎解析アノテーションの付与を進めている。これにより、テキストの内容機能と表層機能との切り分けと、それに基づいて生成モデルの内部挙動の傾向に関する分析が可能になると考えている。成果の一部は国内の分野最大規模の学会で発表した。今後は、分析用コーパスの整備とそれを用いたモデルの内部解析を引き続き進めていくとともに、生成時の内容的および表層的多様性に関する独立制御を実現するための方法論についても本格的に検討していく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大枠としては当初の計画に沿って進めることができている。昨年は、本課題の遂行において既存のデータセットに加え新たな分析用データセットが必要であることが判明したため、当初の計画には含まれていないデータセットの開発も追加でおこなったが、これがあることによって当初から予定していた深層学習型生成モデルの挙動分析をより効率的におこなうことができる。モデルの分析と並行して、対話応答生成タスクにおける評価尺度についても表層的および内容的多様性の観点から再検討をおこない、それぞれの多様性を適切に定量化するための方法論について議論を進めている。当初の計画で挙げた3つのマイルストーンのうちの2つについてはその達成に向けて問題なく進んでいると考えられるため、順調に進展していると判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
基本的な方針としては、引き続き当初の研究計画に沿って研究を進めていく予定である。少なくとも現時点では、研究計画の変更あるいは見直しはとくに必要ないと判断する。今後、文生成モデルにおいて内容的多様性が欠落する要因を調査していく上で鍵となるのが生成モデルの内部挙動分析における切り口と分析の方法論であるが、ここについては自然言語処理ならびに周辺分野で近年盛んに取り組まれている深層学習・機械学習モデルの解釈性に関する研究領域の知見を積極的に取り入れていくことを考えている。生成時の多様性制御については、まずは表層的多様性を無視してでも内容的多様性を実現することに重点を置き、それを達成した後に表層的多様性と内容的多様性の共存を実現すること目指す。多様性制御の実現度合いを適切に測定するためには、生成モデルの性能を表層的多様性とは明確に分離して内容的多様性の観点から評価する指標や方法論が必要であるため、とくに優先して取り組むべき内容のひとつと認識している。
|