Project/Area Number |
22K17989
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 61060:Kansei informatics-related
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Research Institution | The University of Tokyo (2023) Kyushu University (2022) |
Principal Investigator |
本田 功輝 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任助教 (70879973)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 快情動 / 体毛 / ブラシ / 撫で刺激 / タッチ / 触覚 / ハプティクス / 皮膚 / 情動 / 勃起不全症 / 機械的刺激 |
Outline of Research at the Start |
勃起不全症(ED)の症状を緩和することは,患者のQOLの向上につながる.EDは身体的な機能の不調による場合と不安,ストレスといった心理的な原因による場合とがあり,そのどちらか,あるいは双方によって症状があらわれる.このとき,不安,ストレスを何らかの手段で低減させることができれば,心因性のEDの症状を和らげることができる可能性がある.本研究では,第三者からの身体的接触(タッチ)が患者の心理状態へ影響を与えることに着目し,ヒトからヒトへのタッチを模倣した機械的刺激を患者へ与える方法を開発することにより,心因性EDの症状の緩和を触覚への刺激による情動をもちいて実施するための基礎的研究を行う.
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに,ヒトの快情動の度合いを評価するための手法を検討し,さらに,前腕などの有毛部への刺激が快情動の生起のために重要であることを確認した. 本年度は,ヒトの情動のうち,特に快情動に着目し,1. 快情動が生起するような刺激時の物理的特性の調査,2. 快情動の生起がより顕著にみられる体の被刺激部位の選定,3.実験参加者が一人で使用可能な小型で簡易な快情動生起デバイスの開発を行った. 本年度の研究においては,先行研究および昨年度の著者らの研究を参考とし,化粧用ブラシを使用して実験を実施した.1.刺激時の物理的特性の調査,においては,実験参加者の身体の各部位(頬,前腕,脛,手の甲などの有毛部および無毛部として手掌)を,実験者が操作するブラシの角度,毛並みに対する刺激方向を変化させて刺激させた.この調査の結果,ブラシを傾け,毛並みに対して順方向に刺激することで快情動が生起する傾向が明らかとなった. また,2. 体の被刺激部位の選定においては,化粧用ブラシを用いた,先述の被刺激部位に対する実験により,頬及び前腕が快情動の生起に適していることが明らかとなった.上記の1および2の成果をまとめ,一件の報告を行った. 最後に,3. 快情動生起デバイス,では,1で明らかとなったブラシの角度および毛並みに対する刺激方向で,2で明らかとなった頬を刺激する装置を作成した.この装置は使用者が片手で把持して使用可能なデバイスである.なお,この装置の詳細については次年度前半に発表する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度に未達であった,1. 快情動が生起するような刺激時の物理的特性の調査,2. 快情動の生起がより顕著にみられる体の被刺激部位の選定,について,本年度の前半で実施し,その成果を報告した. 一方で,本年度は実験参加者が一人で使用可能な小型で簡易なデバイスを製作し,実際に快情動および性的興奮などへの影響を調査する予定であったが,実際にはデバイスの製作のみにとどまった.また,デバイスの設計・製作までにいくつかの知見の蓄積があったものの,今年度中に報告することができていない. 以上の理由により,本年度の進捗をやや遅れているものと判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,本年度に製作したデバイスについて,設計にあたって蓄積された知見について報告する.また,当該のデバイスを実験参加者に使用させ,実際に快情動の中でも覚醒度の高い,性的興奮に近い情動を得ることが可能であるか調査する.
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