Project/Area Number |
22K18022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 63010:Environmental dynamic analysis-related
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
久保 篤史 静岡大学, 理学部, 講師 (90803958)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | ブルーカーボン / 水生植物 / 二酸化炭素 / RDOC / メタン / 溶存有機炭素 / 難分解性 / 易分解性 / 炭素循環 |
Outline of Research at the Start |
現場観測・室内培養実験・現場培養実験から,水生植物場におけるCH4収支を含めた詳細な炭素収支を明らかにする。加えて,水生植物からの難分解性溶存有機炭素浸出量・溶出量のブルーカーボンへの寄与を定量的に評価する。また,尾駮沼や浜名湖に繁茂する海草(アマモ)・海藻(アオサなど)類の植物現存量から,炭素収支に与える枯死後や代謝過程で排出された難分解性溶存有機炭素の寄与を推定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
水生植物におけるCO2吸収は『ブルーカーボン』と呼ばれ精力的に研究が行われている。これまでのブルーカーボン研究では,海洋のCO2吸収量や堆積物への有機炭素貯留量の推定が主に行われている。しかし、水生植物から排出される溶存有機炭素のブルーカーボンへの寄与は考慮されていない。水生植物から排出される有機物が難分解であれば,海水中に長期間残存するためブルーカーボンと同等の効果があると考えられる。そのため,これまでのブルーカーボン収支推定は大きな不確かさをもっている可能性がある。 様々な水域の水生植物を用いて、枯死後植物(海草、海藻、マングローブ、淡水性植物など)からの溶存有機炭素・難分解性溶存有機炭素排出量を推定した。これらの結果は一部は国際誌への投稿が受理されている。また、より多くの水生植物を用いた実験を行ったため、こちらの成果についても論文投稿を行う。また、代謝過程で排出される溶存有機炭素・難分解性溶存有機炭素量との比較を行った。また、排出された蛍光性溶存有機物の測定から、腐植様蛍光物質が直接排出されているため、枯死後植物から直接難分解性溶存有機炭素が排出されていることを明らかにした。加えて、枯死後植物から排出される易分解性有機炭素を用いて、バクテリアが難分解性有機炭素を生成している可能性があることを明らかにした。 また、水生植物場などからのメタン排出量を含む炭素収支を明らかにするため、現在はファンネル式のフローティングチャンバーの作成を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に検討実験を行い、その手法を用いて様々な水生植物を用いて有機炭素排出量・難分解性有機物量の推定を行った。また、メタン排出量推定のための検討実験もすでに開始しており今年度は海域での評価を行っていくことができる。
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Strategy for Future Research Activity |
より多くの水生植物から排出される溶存有機炭素量、難分解性溶存有機炭素量の推定を行っていく。これらの成果については、国際誌への投稿を予定している。 また、水生植物場におけるメタンを含めた炭素収支を明らかにするため引き続き観測を継続していく。
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