• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to previous page

両親媒性ヤヌス型セルロースナノフィブリルによるマイクロプラスチック捕集・複合化

Research Project

Project/Area Number 22K18050
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 64030:Environmental materials and recycle technology-related
Research InstitutionAriake National College of Technology

Principal Investigator

石川 元人  有明工業高等専門学校, 創造工学科, 講師 (00910308)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Keywordsセルロースナノファイバー / 両親媒性 / マイクロプラスチック / セルロースナノフィブリル
Outline of Research at the Start

セルロースナノフィブリル(=CNFs)は親水性の高結晶ナノ繊維で、 原料や製造方法に依存して様々な形状や性質を示す環境調和型資源である。特に、水中対向衝突法(=ACC法) で得られるCNFs(=ACC-CNFs)は繊維表面に疎水性の面が暴露され、特異な両親媒性(=ヤヌス型の両親媒性)を示すため、o/w型エマルジョンの安定化やポリプロピレン表面への容易な吸着・被覆が化学改質なしに可能である。本申請ではACC-CNFsとマイクロプラスチック(=MP)表面との吸着、そのメカニズム、MP捕集・複合化手法を検討する。最後に成形によるコンポジット化を試み、リサイクルに必要な基礎的知見を得ることを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

セルロースナノフィブリル(=CNFs)は親水性の高結晶ナノ繊維で、 原料や製造方法に依存して様々な形状や性質を示す環境調和型資源である。 特に、水中対向衝突法(=ACC法) で得られるCNFs(=ACC-CNFs)は繊維表面に疎水性の面が暴露され、特異な両親媒性(=ヤヌス型の両親媒性)を示 すため、o/w型エマルジョンの安定化やポリプロピレン表面への容易な吸着・被覆が化学改質なしに可能である。本申請ではACC-CNFsとマイク ロプラスチック(=MP)表面との吸着、そのメカニズム、MP捕集・複合化手法を検討する。最後に成形によるコンポジット化を試み、リサイクル に必要な基礎的知見を得ることを目指す。
《令和4年度》 ACC-CNFs/PP(ポリプロピレン)に良好な相互作用を生じるCNFs繊維幅とPPの直径の影響に関する検討では、先行研究よりも大きな数ミリ大のPP粒子とACC-CNFsとの間でも熱力学的相互作用が生じたことが示差走査熱量分析によるPPの融点降下により示された。また、PPよりも極性の大きいポリ乳酸へも同様の手法が有効であるのみならず、複合化したPLAにおいてはアニーリング温度の低減が認められた。
《令和5年度》 ACC-CNFによるMP捕集と複合化に関する検討ではACC-CNFsと複合化されたMPにはPPに加えて使用量の多いPE、特にLLDPEを検討に加えて検討を進行している。プラスチック再利用に必要な基礎的知見を得ることを目指しているため、成形後に破砕し再びACC-CNFによる被覆を試み、物性が維持されるのかをPPを用いて検討したところ、有効であることが示唆された。リサイクル回数を増やすと一度、物性は下がってしまったものの五回目まで回数を重ねるたびに引張強度が増した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

《令和4年度》 ACC-CNFs/PP(ポリプロピレン)に良好な相互作用を生じるCNFs繊維幅とPPの直径の影響に関する検討:ACC-CNFsの表面特性がその繊維幅や原料種に依存することを既に定量的に明らかにしている(Ishikawa and Kondo, Cellulose 2017)。導入したローターミルを活用するなどして既報よりも大きなPP粒子に対するACC-CNF被覆および成型を試みた結果、サイズに依存せずにPP粒子とACC-CNFsとの間に熱力学的相互作用が生じたことが示差走査熱量分析によるPPの融点降下により評価された。また、プラスチック粒子表面が極性を有するケースの検討としてポリ乳酸(PLA)のパーティクルをACC-CNFsにより被覆することを試みた。相互作用を推定できるPLAの融点降下にくわえ、プレスシートではアニーリングに必要な冷結晶化温度の低下が観測された。極性のあるポリマのマイクロ粒子であっても既報の方法に従い被覆が可能であること、および成形品の物性向上が期待される。
《令和5年度》 ACC-CNFによるMP捕集と複合化に関する検討:上記の成果を参考にACC-CNFsとMPを複合化するのに必要な条件を検討する。令和6年度を見据えてACC-CNFsと複合化されたMPにはPPに加えて使用量の多いPE、特にLLDPEを検討に加えた。複合化の評価には物性試験が不可欠であるため表面接触計に先駆けて卓上型引張圧縮試験機を導入した。すなわち、複数の種類のMPに被覆を試み、混合した場合の成形シートにおいても強度向上が可能であるか、なおも検討を継続している。一方で、プラスチック再利用に必要な基礎的知見を得ることを目指しているため、成形後に破砕し再びACC-CNFによる被覆を試み、物性が維持されるのかをPPを用いて検討したところ、有効であることが示唆された。

Strategy for Future Research Activity

令和6年度》 CNFs被覆MPを原料に用いた射出成形:表面被覆により複合化された粒子を一種のペレットとして活用しながら、適切な射出条件などを洗い出し、準備を進める。また、CNFsの原料にはバイオマスの利用を見据えて漂白竹パルプ (BBKP)に限らず、硫酸加水分解により得られる微結晶も用いる予定である。ACC-CNFs/MP複合成形物の評価には力学物性に加えて、広角X線散乱による結晶構造評価を加える予定としている。また、R5年度に極性ポリマーペレットへのACC-CNF被覆可能性が示されたことから、代表的な親水性高分子であるPVAを用いて上記CNFと成形、相互作用評価を行う予定としている。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi