Project/Area Number |
22K18075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 64060:Environmental policy and social systems-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀 啓子 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任助教 (80825787)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | データ解析 / 持続可能社会 / 脱成長 / 統合モデル / エージェントモデル / 地域 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、脱成長社会への移行施策による地域社会の持続可能性への効果を検証するための、食・エネルギー・ケア領域を再現したエージェント・ベース・モデル(ABM)の開発を目指し、新潟県佐渡市等を対象に3段階で実施する;①データ収集と分析によるABMの初期値とパラメータ設定,②ABMの実装とBAUのシミュレーションによる妥当性検証,③脱成長志向の地域施策群のWhat-IF分析と最適な施策導入パターンの抽出。本研究の新規性は脱成長施策の効果を定量評価する点であり、領域を跨ぐ複雑な相互効果を統合モデルで評価する学際性や、Well-beingを所得・時間・ネットワークによる効用関数で表す試みが独自性である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、脱成長社会への移行施策による地域社会の環境・社会・経済的持続可能性への効果を検証するための、エージェント・ベースの統合型地域社会モデルの開発を目的とする。本研究は関連の研究実績がある新潟県佐渡市を対象に、食・エネルギー・ケア(福祉)領域を統合したモデル開発を、①データの収集と分析によるABMの初期値生成とパラメータ設定,②ABMの実装とBusiness As Usual (BAU)ケースのシミュレーション実験による妥当性検証,③脱成長志向の地域施策群のWhat-IF分析と最適な施策導入パターン抽出、の3段階で行う。 今年度はモデル開発のためのデータ収集として、過去に佐渡市にて実施された食に関するアンケート調査データ整理と分析、再生可能エネルギー供給ポテンシャルおよび耕作放棄地の空間分布データの収集を行なった。また、マルチエージェントシミュレーションモデルに関する勉強会に参加し、モデル構築のスキルや手順を学んだ。 次年度には、既存のデータでカバーできていない内容について、佐渡市民や事業者対象のアンケートにより人々の所得・消費様式・生活時間・社会関係資本・生産様式の調査を行う。収集データを基に、データ指向乱数生成法やベイズ推定手法などを用い、エージェントベースモデルの各種エージェントに付与する属性の初期値の作成や、効用関数および相互作用関数のパラメータ設定を行う。これらのパラメータを用い、第1段階のデータを用いて佐渡市をモデル化した初版のエージェントベースモデルを実装する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究着手後に、佐渡市の食などに関する既存のアンケート調査が存在すると判明し、初年度に予定していたアンケート調査の実施に先立ち、既存データの整理と収集を進めることにしたことが第一の理由である。また、アンケートによる調査項目の詳細を決定する上で、エージェントベースモデルの構造や与えるべきパラメータの種類に関して熟知することが必要と判明し、アンケート調査前にエージェントベースモデルに関する知見収集を行なったことが第二の理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、既存のデータでカバーできていない内容について、佐渡市民や事業者対象のアンケートを行い、エージェントベースモデルの各種エージェントに付与する属性の初期値の作成や、効用関数および相互作用関数のパラメータ設定を行う。 これらのパラメータを用い、第1段階のデータを用いて佐渡市をモデル化した初版のエージェントベースモデルを実装する。エージェントとして世帯、行政、市内ケア事業者、市内外の食生産およびエネルギー事業者を設定する予定である。モジュールの設計は、食流通システムのモデル化を第1に、エネルギーシステムのモデル化を第2に行う。構築したモデルで、佐渡市の各市場や施策の現状を再現したBAUケースの10年単位のシミュレーション実験を行い、経済循環率等のマクロな結果を実測データと照合してモデルの妥当性を検証し、必要な修正を加える。
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