Research on the Economic Impact of COVID-19 and Tourism Support Measures for Hot Spring Areas
Project/Area Number |
22K18101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 80020:Tourism studies-related
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
崔 明姫 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60734910)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 温泉観光地 / COVID-19 / 自然災害 / 複合災害 / 観光関連事業所調査 / 経済的影響 / 観光支援策 / 政策効果 / 実態調査 |
Outline of Research at the Start |
新型コロナウィルスの感染拡大により観光業は前例のない打撃を受けている。本研究では温泉観光地を対象に観光関連事業所調査を実施し、供給側の視点からCOVID-19の感染拡大および関連政策の実施が観光業に与える影響の実態を把握する。また、統計データ、ビックデータおよび調査結果に基づき、観光支援策の政策効果を計測し、政策上の含意を考察する。さらに以上の分析を踏まえ観光業の早期回復に向けての観光支援政策のあり方を検討する。本研究により、観光業の経済的被害の実態分析、地域観光動向の時系列再現、観光政策効果の評価分析が可能となり、観光被害と政策に関する多角的な知見を得ることができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,温泉観光地の観光関連事業所調査に基づき,新型コロナウィルスの感染拡大が観光業に与える影響を調査し,感染防止対策と経済支援策の政策効果を定量的に把握することを目的とする.長期的な感染症の影響に加え,自然災害が同時に発生した場合は,地域の観光産業への影響はさらに深刻化することが想定される. 本年度は,令和2年7月豪雨で被災した熊本県人吉市,2021年7月3日の静岡県伊豆山地域の土石流災害により被災した熱海市を対象に,観光関連事業所へのアンケート調査を実施した.両地域とも宿泊施設,観光施設,飲食店などの観光関連事業所が多数存在する観光地であり,このような地域における経済的影響と回復状況の実態,支援策の効果を調べることは,今後同様の災害が発生した場合の観光業への対応と支援策を検討する上で重要である. 調査結果を踏まえ事業所の経済活動への影響を時系列に示すとともに,売上額の変動に影響する要因をマルチレベル分析により解明した.人吉市では洪水による事業所の被害が深刻であったため,復旧までに観光客を受け入れることができず,売上額への影響が深刻であったことが示された.熱海市では,土石流災害が一部の地域に限定され,自然災害による売上額への影響は生じたものの軽微であり,感染症による影響のほうが大きいことが明らかになった. これら調査結果を,地域の観光協会,温泉旅館組合などに調査結果に関する情報提供を行うとともに,研究成果を学会等で発表した.また,本学未来ビークルシティリサーチセンター開催のシンポジウム『アフターコロナ時代の観光と都市地域の未来』にて研究報告を行い,一般市民や観光関連従事者と研究交流を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度の実施報告書に示したとおり,調査対象地の選別において,異なる被害による経済的影響の要因と回復の特徴を把握するために,新型コロナウィルスによる影響(兵庫県豊岡市城崎温泉)に加え,コロナ禍と自然災害の複合災害の影響を受けている温泉観光地(熊本県人吉市,静岡県熱海市)を対象とした.当初の計画通りに,3つの地域の現地調査,ヒアリング調査,観光関連事業所のアンケート調査によるデータ収集は順調に進んでいる.一方で,コロナ禍の影響のみ受けている対象地は,兵庫県豊岡市城崎温泉のみであり,地域特性,感染症の拡大状況,政策実施状況の違いによる影響の特徴を把握するためには,その他の温泉地の調査を継続する必要がある.2023年度は新型コロナウィルスの5類感染症移行の過度期であり,その後の観光業の回復傾向を的確に把握するためには調査時期を延期する必要があった.そのため,温泉地域の継続調査は次年度に実施する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度はその他温泉地の継続調査を実施するとともに,公表されているデータと照らし合わせながら調査結果の統計解析とモデル分析を進める. 1. 別府温泉,湯布院温泉などその他温泉地への現地調査とヒアリング調査を実施し,コロナ禍の影響とコロナ5類感染症移行以降の回復状況等について資料情報収集を行う. 2. 現地調査,アンケート調査結果を踏まえて統計解析を進めるとともに,入手可能な範囲で,公的データ,ビックデータ,口コミデータと照らし合わせ,温泉観光地におけるコロナ前後の影響,温泉宿泊施設の実態等を明らかにし,政策上の課題を考察する. 3.本研究の最後の実施年度であり,これまでの研究成果を論文としてまとめ,国内外の雑誌に投稿する.
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)