Project/Area Number |
22K18124
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 80030:Gender studies-related
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Research Institution | Hannan University |
Principal Investigator |
武藤 麻美 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (30794763)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 性役割態度 / 女性管理職 / 思春期 / 家庭環境 / 親の性役割態度 / 男性部下 / ジェンダー観 / 性役割態度の規定因 / 女性リーダー / 心理的受容 / 思春期の家庭環境 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,女性リーダー (女性管理職) に対して,フォロワー (部下) が有する心理的受容に影響を及ぼす性役割態度 (ジェンダー観) の規定因について,シナリオを用いたオンライン調査を行い検討する。社会における女性の活躍が期待されるが現状は追いついていない。これは,女性リーダーに対する否定的認知の存在が一つの理由と考えられる。特に男性フォロワーにおける否定的な認知傾向は,30年以上前の傾向と比べて変化していない。なぜ人々の性役割態度が長きにわたり変化していないのか,女性リーダーの心理的受容を促進する平等的性役割態度を形成するために必要な要素は何かを本研究では探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
日本では社会における女性の活躍が期待されるが現状は追いついていない。政治分野や企業の意思決定権者に占める女性の割合も少なく,依然として男女間の不平等が存在している。武藤 (2019) が指摘しているように,性役割観や女性管理職への態度 (評価) に関する性差の傾向 (特に男性フォロワーにおける否定的な認知傾向) は,30年以上前の傾向と比べて変化していない。女性リーダーの心理的受容を促進する,平等的性役割態度を形成するために必要な要素は何かを本研究では探る。特に性役割態度を規定する思春期の家庭環境の影響を明らかにする。 本調査に先立ち,2022年7月に男女大学生107名を対象にした,質問紙を用いた予備調査を行った。調査協力者の平均年齢は20.11歳 (SD = 1.04) で,男性が46名,女性が61名であった。調査デザインは,性役割態度 (伝統的・平等的) × 管理職 (男性条件・女性条件) × 参加者の性別 (男性・女性) の3要因参加者間計画とした。分析の結果,女性リーダー (女性管理職) に対する評価には,評価者の性別よりも,評価者が保持している性役割態度が大きな影響力を持っており,評価者がリベラルな性役割態度を保持している場合,女性リーダーに対する肯定的な認知が強いことが示唆された。この予備調査の結果をまとめ,現在学術雑誌に投稿中である。 続いて本調査を2023年3月に行った。調査はオンライン調査会社を用いて実施し,20歳から60歳までの全国の正社員で働いている男女1,000名を対象とした。調査パターンは2条件 (女性上司・男性上司) を用意した (参加者間計画)。このオンライン調査では,予備調査で用いた項目に加えて,調査対象者の中学生時代の家庭環境 (親の性役割態度や誰が家庭内で意思決定権を持っていたか) も含めて問うた。この調査データについて現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備調査の結果は,論文にまとめて現在学術雑誌に投稿中である。また,2023年度に学会発表も予定している。本調査であるオンライン調査も完了し,収集したデータを現在分析中である。2023年度以降,分析した結果は論文にまとめて投稿し,学会発表も精力的に行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,2023年度に本調査のデータ分析と論文執筆を行う。2023年度から2024年度にかけて論文投稿を行う。また,本調査の分析結果について学会発表も行う。 なお,予備調査の結果をまとめた論文については,2023年度中に査読結果が出ると考えられるので,学会誌への掲載に向けて論文修正等努める。なお,予備調査の結果について,2023年度の日本心理学会で発表予定である。
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