基材弾性率・表面凹凸構造に対する細胞の指向性遊走と応答解析
Project/Area Number |
22K18172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐々木 沙織 九州大学, 工学研究院, 助教 (20772320)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 細胞遊走 / 表面微小凹凸構造 / ハイドロゲル |
Outline of Research at the Start |
細胞遊走は、恒常性の維持、様々な生理機能の発現,組織・器官の発生において基礎をなす機能である。細胞は基材に応じて細胞挙動を変化させることが知られており、例えば硬さの違いを感知し、より硬い領域へ遊走する。申請者は近年、表面に微小な凹凸構造が存在するハイドロゲルを開発し、細胞が表面の微細凹凸構造の周期や大きさによって郵送挙動が異なる現象を見出した。本研究課題は、表面凹凸による細胞運動変化のメカニズムを解明することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
細胞の移動現象(遊走)は、生体内における恒常性の維持、様々な生理機能の発現、組織・器官の発生において基礎をなす機能である。細胞はその細胞が置かれた様々な外部環境に応答して、その遊走挙動を変化させている。例えば、基材に応じて細胞挙動を変化させることが知られており、最もよく知られている例は細胞が硬さの違いを感知し、より硬い領域へ遊走する指向性運動である。基材の硬さに応答した細胞の遊走挙動については、細胞をコントロールする基材の開発のためこれまで多くの研究がなされている。近年、細胞が基材の硬さだけではなく凹凸も感知して挙動を変えることが明らかになった。基材表面の硬さだけではなく凹凸もコントロールすることによって、より細胞の制御が可能になることが期待される。そこで本研究課題では、表面凹凸による細胞運動変化のメカニズムを解明することを目的としている。 これまでに我々は、表面に微小な凹凸構造が存在するハイドロゼラチンゲルを開発し、細胞が表面の微細凹凸構造の周期や大きさによって遊走挙動が異なる現象を見出した。 今年度はより細胞観察に適するハイドロゲルを新規開発するため、ゼラチンの新規架橋法の確立を行った。これまで用いてきたグルタルアルデヒドは生体や細胞にとって有害であるため、架橋後のゲル洗浄が必要不可欠であった。今年度は生体適合性のある架橋剤でゲル化を試行し、複数種類のゼラチンゲルを得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ゼラチンの新規架橋法の確立には至っているが、そのゼラチンゲル上に微小凹凸構造を導入するには至っていない。既にグルタルアルデヒド架橋において微小凹凸構造を導入する方法を確立しているため、新規架橋法においても同様の原理で微小凹凸構造を導入できると予想されるが、現在は条件検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
表面追加架橋処理の条件検討と最適化を行い、表面微小凹凸構造を導入する方法を確立する。その後は細胞をゲル上に播種し、長時間タイムラプスにより遊走挙動を定量的に評価すると同時に、遺伝子導入を行って細胞接着分子を可視化することによって表面微小凹凸構造に応答した細胞の指向性運動を評価する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)