Project/Area Number |
22K18238
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90150:Medical assistive technology-related
|
Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
鴨志田 麻実子 北海道科学大学, 保健医療学部, 講師 (10763112)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
|
Keywords | 避難機器開発 / 避難行程 / 避難時間 / 避難機器 |
Outline of Research at the Start |
高齢者施設において津波、水害などで階上に避難を余儀なくされ、自力避難が困難な多くの入所者を建物内の上の階に迅速に避難する機器を開発し、その避難方法を検討する。介助者1名により自力避難困難者1名が入所する部屋から階上に避難する避難機器を開発し、その避難方法と避難時間を提示することを課題とする。避難機器モデルは電動モーターを使用して移動し、入所者のベッドから避難機器への移乗は折り畳み式スライドボードを用いる仕様を検討する。避難行程を想定した実験系を設定し、階上への避難方法と時間を提示し目標達成度を判断する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は令和4年度に購入した階段昇降機器を実際に使用し、被験者12名の協力のもと60kg人形ダミーを搭載した避難機器の1フロアの上昇実験を行った。本研究の目的は、災害時に停電でエレベータが使用不可の状況で、階段を使用し上階へ垂直避難を実施する事を想定し、速やかに多くの要支援者を避難完了させる充電式の避難機器の開発を目標としている。令和5年度は、避難機器の「移動速度」を最優先事項とし、実験結果から改良品の開発に向けて必要な改善点の列挙、作製委託先の株式会社サンワの担当者とともに改良可能な点、不可能な点について打ち合わせを行った。 その結果、現有の機器からさらにスピードアップする改良を行った。積載量を車椅子+60kg、車椅子+80kgとして、階段の昇降時・下降時の速度を測定した。また、連続40分間の連続走行を実施問題ない旨を確認した。また、現有の機器は、機器が階段下方に落下しないように支える力が大きく必要であったが、機器と搭載物の重心位置を変化させることで支える力を軽減させることができた。 令和5年度内に改良機器を2台作製し購入した。令和6年度は施設内の2箇所の階段を同時に使用する方法を実施し、避難可能な人数と避難完了時間を測定する。今後は、機器の操作性の面の改善・工夫を行い操作方法を明確に設定する必要がある。特に避難行程の中で「介助者が要介助者を車椅子へ移乗する行程」、「スペースの限られた踊り場での方向転換の行程」をよりスムーズに行う方法を検討する。また、実際に避難機器に乗った時の負担感を検証する必要性もあると考えている。さらに、スピードアップした改良品を実際に繰り返し使用し一定時間内での避難完了人数を検証する予定であり、現在は予備実験を終了し本実験の計画を設定中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年度の計画は、避難機器の試作モデルを使用した実験を実施予定であったが、令和5年度前半に試作モデル作製前の実験の実施、試作モデルのデザインの再検討、令和5年度後半に試作モデルの作製、完成となったため、若干の遅れが生じている。 しかし、現在試作モデルの完成後、予備実験を実施し、本実験の実験計画を設定中のため目標設定の速度で避難が可能であるという結果が得られるとの見通しは立っている状況である。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要にも記したが、スピードアップした改良品(避難機器の試作モデル)を実際に繰り返し使用し一定時間内での避難完了人数を検証する予定であり、現在は予備実験を終了し本実験の計画を設定中である。令和6年度内に試作モデルを使用して、繰り返し階段を往復し一定時間内に避難完了が可能な避難人数を提示する。また、車椅子への移乗から、機器への装着、階段上昇後機器から車椅子の取り外しまでの一連の避難行程において、操作方法や注意点を提示し安定して操作可能な使用方法の策定を行う。
|