Project/Area Number |
22K18425
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Pioneering)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 63:Environmental analyses and evaluation and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
池中 良徳 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (40543509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野見山 桂 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 准教授 (30512686)
新間 秀一 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30515896)
杉尾 翔太 名古屋大学, 医学系研究科, 助教 (30825344)
石塚 真由美 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (50332474)
江口 哲史 千葉大学, 予防医学センター, 講師 (70595826)
中山 翔太 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (90647629)
星 信彦 神戸大学, 農学研究科, 教授 (10209223)
平野 哲史 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (70804590)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥25,740,000 (Direct Cost: ¥19,800,000、Indirect Cost: ¥5,940,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2022: ¥9,490,000 (Direct Cost: ¥7,300,000、Indirect Cost: ¥2,190,000)
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Keywords | MITAシステム / in vivoイメージング / マイクロCT / 2光子顕微鏡 / メタボローム / イメージング / メタボロミクス / イメージング質量分析計 |
Outline of Research at the Start |
農薬中毒において、動物実験から推定された健康影響と実際の臨床現場で観察される中毒症状とにはしばしば大きなギャップがある。この原因として、従来型の毒性試験法では検出感度の問題から、その毒性を評価することが困難である事が原因の場合がある。本研究で提案するMITAシステムは、中枢神経の活動や代謝系の観察を、最先端のイメージング技術を用いることにより可視化する。それにより、連続的かつ高感度で、これまで見落とされていたAdverse Effectsを検出する。本システムにより、これまで困難であった連続観察や、最も感受性が高いと考えられる生きた胎児に対する薬剤影響の直接的な観察ができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
従来型の毒性試験法では高感度な検出法が確立されておらず、その毒性を評価することが困難な疾患がその中毒症状の場合がある。本研究で提案するMulti Imaging Toxicity Assay; MITAシステムは、従来まで実験動物の安楽死を必要としていた中枢神経の活動や代謝系の観察を、マイクロCT(コンピュータ断層撮影)やPET-CT、2光子顕微鏡、イメージング質量顕微鏡などのイメージング技術を用いることにより可視化する。それにより、連続的かつ高感度で、これまで見落とされていたAdverse Effectsを検出する。 本年度は、実験ラットを用いて、マイクロCTにより、肝腫大などの外来化学物質の肝臓への影響を、安楽死前に評価する新規試験法の開発を行った。フェノバルビタールとジクロロジフェニルトリクロロエタン(DDT)をモデル化合物に、動物への曝露試験を実施した。安楽死の直後に正確な肝体積を実測し、安楽死前にCTで分析した肝体積の推定値と比較したところ、両者の間には高い正の相関がみられ、CTにより、生きたラットで肝臓サイズを評価できることを明らかにした。また、対照群と比較し、フェノバルビタールの投与群で、肝臓サイズが有意に増加する傾向をCTが検出可能であった。しかし、DDT曝露実験では同様の結果が得られず、さらなる手法の改良が望まれる。加えて、上記のラット血漿のメタボローム、リピドーム解析を実施した。セラミドなどの血中脂質が、肝臓の酸化ストレス、薬物代謝に関わる遺伝子発現量を推測するマーカー候補として抽出された。血漿脂質もCTと同様、動物の安楽死前に分析可能なパラメーターであり、両者を組み合わせることで、より高い精度で化学物質の毒性を評価可能であると期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、特に、CTを用いた毒性試験期間中の連続観察に力点を置き、薬物投与による肝サイズの変化について、明らかにすることを試みた。その結果、CTでも肝サイズを推定する基盤を作る事が出来、今後の研究の足場となる成果を挙げることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終的な目標は、ライブイメージングを用いた毒性試験の高感度化と効率化である。ライブイメージングを用いることにより、毒性試験に用いる動物数を減らすことが可能となり、動物福祉に配慮した試験系を構築する事も可能になると考えられる。 今年度は、マイクロCTを用いたイメージング技術の確立を実施してきた。来年度は、2光子顕微鏡を含めた、神経毒性に着目した評価技術の体系化を目指す。
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