Project/Area Number |
22K18658
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 10:Psychology and related fields
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
永澤 美保 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (70533082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊水 健史 麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | イヌ / 交換 / 共生 / 内分泌 / 社会性 |
Outline of Research at the Start |
イヌは日常的にヒトと物や労力の交換を行っているが、このような交換行動は内分泌系の変化による認知的な協力行動の芽生えであると仮説を立てた。本研究では、ヒトと同様に寛容性による選択圧を受けたイヌが、自他の価値理解の上に交換を行っているかどうかを明らかにすることを目的し、以下の3課題に取り組む。1)イヌが自身にとっての物の価値を理解しているのか、2)相手の価値に応じて物に対する態度を変えるか、3)自身と相手の価値の違いを理解して物の交換を行うのか。また、これらの結果が家畜化の過程で生じた内分泌系の変化と関連しているかを調べるために、4)ホルモン測定とその分泌に関わる遺伝子多型を調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではイヌの交換行動が、自他の価値理解に基づいて行われているかを明らかにすることを目的とした。さらにイヌの交換行動が、家畜化の過程における内分泌系の変化に基づいた、認知的な協力行動の芽生えであると仮説を立て、交換行動とホルモン分泌との関連を見出すことも目的とした。 【方法】本研究では、1)イヌが自身にとっての物の価値を理解しているか、2)相手の価値に応じて物に対する行動を変えるか、3)自身と相手の異なる価値を理解して物の交換を行うのかの3段階の課題のもとに以下の実験を行う。また、これらの結果が家畜化の過程で生じた内分泌系の変化と関連しているかを調べるために、4)ホルモン測定とその分泌に関わる遺伝子多型の調査の4課題に取り組む。 【2023年度の結果】今年度は、課題2~4を実施した。すでにイヌ自身が持っている玩具よりも実験者が持っている玩具のほうが好みの順位が高い場合に交換に要する時間が短縮されることが見いだされているが(課題1)、課題2では、イヌの選択行動に明確な傾向は見出すことができなかった。課題3では、実験者の玩具への好みを示す演技の前後では、イヌと実験者がもっている玩具の順位と演技前後との間に有意な交互作用が見いだされた。また、この交換に要する時間はイヌの月齢が高いほど短くなることがわかった。課題4では、交換行動と尿中オキシトシン濃度の間に有意な正の相関がみられた。コルチゾールと行動の間に関連は見出せなかった。遺伝子型と行動との関連については現在解析中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)