Sensory problems in individuals with developmental disorders revealed by a perspective of consciousness science
Project/Area Number |
22K18666
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 10:Psychology and related fields
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
和田 真 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 脳機能系障害研究部, 研究室長 (20407331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 弘二 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 脳機能系障害研究部, 研究員 (00510588)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 発達障害 / 意識 / 感覚過敏 / 統合情報量 |
Outline of Research at the Start |
申請者がこれまでに行った様々な認知科学実験において、自閉スペクトラム症(ASD)者では、定型発達(TD)者において意識に上りにくい低次の処理段階で知覚が成立する可能性が示唆された。そこでASD者の感覚の問題は、TD者では意識に上りにくい低次感覚野での感覚情報が無選別に意識に上ってしまうことが原因ではないかと着想した。本研究では、脳機能計測にもとづいて計算される意識の状態と、感覚の問題の種類と大きさを比較することで、この仮説を検証する。さらに、ニューロフィードバックに応用することで、感覚の問題を軽減するための革新的な支援手法開発へつなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「自閉スペクトラム症(ASD)のある人では、定型発達の人では意識に上りにくい低次感覚野での感覚情報が無選別に意識に上ってしまいがちであり、そのことが感覚過敏などの感覚の問題につながるのではないか」ということを仮説として、その検証を目指す。その上で、ニューロフィードバック等による介入の可能性を検討する。したがって、まず脳機能計測にもとづいて計算される意識の状態と、感覚の問題の種類や大きさを比較することで、この仮説を検証する。予算の採択を受けて令和4年度は、感覚の問題の主観的な困りごとに関する基礎的な調査に加えて、研究分担者・協力者と議論を行い、作業仮説について、検討するとともに実験課題・撮像方法について議論した。 一方、感覚の困りごとに関する調査に関しては、困りごとの内容とセルフケアについて成果をまとめることができた。感覚の問題として、日常生活の中で発達障害者が最も困っているのは、聴覚の問題であるものの、発達障害者のうちASD者は、触覚の問題を最もつらいと感じている人が少なくないことが判明した(Wada et al., 2023 Front. Psychiatry)。一方、まぶしさ(視覚)やうるささ(聴覚)に関しては、サングラスや耳栓等で比較的対応可能な反面、聞き取りの困難や固有感覚の問題等は対応が困難であることが明らかになった。以上の成果をまとめて、セルフケアが可能な問題と難しい問題についての質的・量的研究を論文発表した(Wada et al., 2023 Front. Child Adolesc. Psychiatry)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は、感覚の問題の主観的な困りごとに関する基礎的な調査に加えて、イメージング実験について研究分担者・協力者と議論を行い、作業仮説について、今一度健闘するとともに実験課題・撮像方法について議論した。研究課題採択の後、共同研究契約の締結を行った。研究課題採択の直後に、研究代表者が通勤時に転倒による骨折をしたため、入院・療養のため4ヶ月ほど実験実施が困難な時期があった。しかし、研究の進め方について、研究代表者・分担者・協力者の間で共有できており、令和5年度からの実験開始が可能と考えられる。一方、感覚の困りごとに関する調査に関しては、困りごとの内容とセルフケアについて成果をまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度の調査・議論を踏まえて、イメージング実験を行い、感覚情報の意識に上りやすさと感覚の問題との関連を調査する。これを示唆する結果が得られた場合には、実際に感覚刺激を与えてそれに対する応答や神経活動を評価する実験を行う。さらにその治験を踏まえて、ニューロフィードバックに応用することで、感覚の問題を軽減するための革新的な支援手法開発へつなげていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)