Project/Area Number |
22K18757
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 18:Mechanics of materials, production engineering, design engineering, and related fields
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
服部 梓 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (80464238)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大坂 藍 大阪大学, 産業科学研究所, 特任助教(常勤) (70868299)
|
Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 水素貯蔵 / 化学機械研磨 |
Outline of Research at the Start |
用途が限定されていた機械化学研磨反応の特殊性を、高温高圧に限定されていた化学反応の代替技術として応用展開し危急の課題である水素化を可能とする。気体の水素分子を反応源とした場合とは異なり、液相で進行する化学機械研磨反応では反応源として水素イオンが利用でき、反応障壁を研磨場による分子の変形によって低下させ反応推進力の劇的な増大を導くことが期待される。現在主流である金属への吸蔵よりも1桁以上高濃度の水素貯蔵能力を秘めているフラーレンを対象とし、水素化の実現に挑戦する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
用途が限定されていた機械化学研磨反応の特殊性を、高温高圧に限定されていた化学反応の代替技術として応用展開し危急の課題である水素化を可能とするために、化学機械研磨装置内での加工反応を特殊な反応場としてとらえ、水素化の実現に挑戦した。気体の水素分子を反応源とした場合とは異なり、液相で進行する化学機械研磨反応では反応源として水素イオンが利用でき、反応障壁を研磨場による分子の変形によって低下させ反応推進力の劇的な増大を導くことが期待される。 初年度は、「触媒表面基準エッチング法 (CARE法)」用のオリジナルのCMP装置のパッド部分の改良、加工反応条件パラメーターに依存した水素反応実験を行った。プロトタイプ材料として、水素ドープ量に依存して、電気伝導度が上昇する強相関ニッケル酸化物を用い、研磨パッドの触媒効果を最大に引き出すパッド材料の選定、加工時の加圧量、回転速度、溶液の種類に依存した反応機構を調べた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オリジナルのCMP装置のパッド部分の改良と、各種のパラメーター制御により加工反応が制御できることを見出した。一方で、加工反応条件によって、水素ドープ反応と、エッチング反応が同時進行することが分かった。水素ドープ反応とエッチング反応の拮抗は、対象としているニッケル酸化物の電子準位と溶液の準位の関係によって決まる。また、加工特有のバラツキが生じた。これは、試料表面の状態、すなわち、対象表面にあるダメージ(結晶欠陥やスクラッチ等)自体が試料毎に差を持つためであると考察される。確実に水素化反応を実現するための試料準備条件の設定により、目的を実現していく。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、引き続き、オリジナルのCMP装置のパッド部分の改良と、水素化反応進行の鍵となるフラーレン電子準位の任意変調の実現に向け、制御パラメーター依存の系統的実験を行い、相関関係を解明する。フラーレンのパッド上への分散条件を確立し、XPS、ラマン分光、FTIR測定から、フラーレンの水素ドープに伴う構造、電子状態、組成変化を実測し、第一原理計算の結果を総合して水素の拡散経路と活性化エネルギーを推定し、機械化学反応パラメーターに依存した水素化度合いと反応経路依存性を明らかにしていく。
|