Project/Area Number |
22K18759
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 18:Mechanics of materials, production engineering, design engineering, and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐野 泰久 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (40252598)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | プラズマ / 数値制御加工 / エッチング |
Outline of Research at the Start |
情報通信産業において不可欠な高精度基板の生産技術として、プロジェクタで励起光が投影されている場所にのみプラズマを生成させ、面内各所のエッチング量を各所の投光時間で制御する全く新しい発想に基づく数値制御プラズマエッチング法を提案する。この方法の実現には、励起光が照射されていない場所へプラズマが広がる前に高周波電源の出力を一旦オフにすることが要となるため、基礎研究としてプラズマが横方向へと広がる速度の把握・制御を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
情報通信産業において不可欠な高精度基板材料の厚さ均一化技術として、プロジェクタで励起光が投影されている部分の基板表面にのみプラズマを生成させ、基板各場所のエッチング量を各場所の投光時間で制御する全く新しい発想に基づく数値制御プラズマエッチング法を提案している。この方法の実現には、励起光が照射されていない場所へプラズマが広がる前に高周波電源の出力を一旦オフにすることが要となるため、基礎研究としてプラズマが横方向へと広がる速度を把握し、プラズマの広がり方を制御することを本研究の目的としている。 初年度は、研究実施計画通りに長い平行平板電極を有する基礎実験装置の構築を進めたが、プラズマ発生試験において平行平板電極全面に均一なプラズマを生成させることが困難であることが分かった。これは、平行平板電極のわずかな傾斜等によって生じる平行平板間隔の不均一性によって電界強度が不均一性になったためと考えられる。そこで、平行平板電極ではなく、極細ワイヤー電極を用いることを検討した。極細ワイヤー電極を用いた場合はその形状による電界集中によって高電界強度が得られるため、対向電極を近くに配置しなくてもプラズマが生成可能になる。既存のプラズマ発生用チャンバーを用い、雰囲気ガスをヘリウム1気圧とし、直径50μmのワイヤーに高周波電力を印加することで、約200mmの長さにおいて一様なプラズマが生成可能なことが分かり、プラズマプロパゲーション評価実験のためのプラズマ発生部の準備が整った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高能率な数値制御加工法の実現を目指し、プロジェクタで励起光が投影されている場所にのみプラズマを生成させ、面内各所のエッチング量を各所の投光時間で制御する全く新しい発想に基づく加工法を提案しており、本研究では、励起光が照射されていない場所にまでプラズマが広がることを抑止するため、プラズマが広がる速度を把握・制御することを目的としている。初年度は、研究実施計画通りに長い平行平板電極を有する基礎実験装置の構築を進めたが、プラズマ発生試験において平行平板電極全面に均一なプラズマを生成させることが困難であることが分かった。これは、平行平板電極の傾斜等によって生じる平行平板間隔の不均一性がもたらす電界強度が不均一性に起因するものと考えられる。そこで、平行平板電極ではなく、極細ワイヤー電極を持ちることを検討した。極細ワイヤー電極を用いた場合はその形状による電界集中によって高電界強度が得られるため、対向電極を近くに配置しなくてもプラズマが生成可能になる。既存のプラズマ発生チャンバーを用い、雰囲気ガスをヘリウム1気圧とし、直径50μmのワイヤーに高周波電力を印加することで、約200mmの長さにおいて一様なプラズマが生成可能なことが分かり、当初計画からは少し遅れることとなったが、プラズマプロパゲーション評価実験のためのプラズマ発生部の準備が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に検討したプラズマ発生形態を用い、電極の片端に電極表面からの光電子放出を促す励起光源を配置し、プラズマが発光したことをトリガー信号として、プラズマが広がる様子を高速度カメラ等により観察撮影可能なプラズマプロパゲーション評価実験装置を構築するとともに、電極材料として光電特性の優れた材料の探索を行う。そして、プラズマの広がり速度に対する、高周波電力、雰囲気圧力、ベースとなる希ガスの種類(質量数の異なるヘリウムやアルゴン等での比較)、ならびに添加ガス(絶縁ガスとして一般的に知られているSF6等)の影響を定量評価し、プラズマ広がりに対する物理的なモデルを構築する。
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