汎用細胞増殖系を活用した浄水処理工程におけるサポウイルスの未知動態の解明
Project/Area Number |
22K18817
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 22:Civil engineering and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白崎 伸隆 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (60604692)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 病原ウイルス / ヒトサポウイルス / マウスノロウイルス / トウガラシ微斑ウイルス / 細胞培養増殖系 / ウイルス精製法 / ウイルス添加実験 / 浄水処理 / サポウイルス / 汎用細胞増殖系 / 感染性評価手法 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,サポウイルスを増殖可能な汎用細胞を活用することにより,添加実験の実施に必要なサポウイルスの高濃度ストックを調整可能な高効率培養法を構築すると共に,浄水処理におけるサポウイルスの感染性の消長を定量的に評価可能な感染性評価手法を構築し,これらを駆使することにより,これまで全く明らかにされていないサポウイルスの浄水処理性(ろ過における除去特性,消毒における不活化特性)を詳細に把握する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ヒトサポウイルスを増殖可能な汎用細胞を活用することにより,添加実験の実施に必要なヒトサポウイルスの高濃度ストックを調整可能な高効率培養法を構築すると共に,浄水処理におけるヒトサポウイルスの感染性の消長を定量的に評価可能な感染性評価手法を構築し,これらを駆使することにより,これまで全く明らかにされていないヒトサポウイルスの浄水処理性(ろ過における除去特性,消毒における不活化特性)を詳細に把握することを目的とした. 今年度は,UF膜を用いたヒトサポウイルスの高濃度精製ストックの調製法を検討した.また,調製したヒトサポウイルスの高濃度精製ストックを適用することにより,凝集沈澱-砂ろ過,凝集-膜ろ過におけるヒトサポウイルスの処理性を評価した.汎用細胞増殖系を活用することにより得られたヒトサポウイルスの高濃度ストックをタンジェンタルフローUF膜を用いて精製することにより,添加実験の実施が可能な約10^9 copies/mLの精製ストックの調製に成功した.ヒトサポウイルスの高濃度精製ストックを適用し,凝集沈澱-砂ろ過,凝集-膜ろ過におけるヒトサポウイルスの処理性を評価したところ,ヒトサポウイルスの除去率は,マウスノロウイルス及びトウガラシ微斑ウイルスの除去率と同程度,あるいはヒトサポウイルスの方が高く,ヒトサポウイルスとマウスノロウイルス,ヒトサポウイルスとトウガラシ微斑ウイルスの除去率の間には強い正の相関関係が認められた.従って,マウスノロウイルス及びトウガラシ微斑ウイルスは,凝集沈澱-砂ろ過,凝集-膜ろ過におけるヒトサポウイルスの除去特性を把握する上での代替指標となることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,添加実験の実施に必要なヒトサポウイルスの高濃度精製ストックを調製することができた.また,調整した高濃度精製ストックを適用することにより,凝集沈澱-砂ろ過,凝集-膜ろ過におけるヒトサポウイルスの除去特性を詳細に把握することができたことから,研究計画は概ね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は,ヒトサポウイルスの感染性を定量的に評価可能なICC-PCR法を構築すると共に,ヒトサポウイルスの高濃度精製ストックとICC-PCR法を駆使することにより,塩素処理,オゾン処理,紫外線処理におけるヒトサポウイルスの不活化特性を詳細に把握することを目指す.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Investigation of removal and inactivation efficiencies of human sapovirus in drinking water treatment processes by applying an in vitro cell-culture system2023
Author(s)
Shirakawa, D., Shirasaki, N., Hu, Q., Matsushita, T., Matsui, Y., Takagi, H. and Oka, T.
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Journal Title
Water Research
Volume: 236
Pages: 119951-119951
DOI
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Peer Reviewed
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