Project/Area Number |
22K18836
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 22:Civil engineering and related fields
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
村上 祐貴 長岡工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (70509166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原川 良介 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (20787022)
外山 茂浩 長岡工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (60342507)
上村 健二 長岡工業高等専門学校, 電子制御工学科, 准教授 (80708090)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
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Keywords | 目視評価 / 視線情報 / VR / 技能継承 / 脳活動 |
Outline of Research at the Start |
コンクリート構造物の表層品質は、構造物の長寿命化に重要である。コンクリートの表層品質を目視で評価し、次の施工の改善に繋げる「目視評価法」が国、自治体で運用が開始された。目視評価法は本人自がどのようなプロセスを経てその点数を付したのか言語化が難しい。一般に、人間の興味関心、記憶への残りやすさは、視線に加えて脳活動により評価できることが知られている。そこで本研究では、目視評価過程における視線情報、脳活動情報から熟達者に共通する無意識下の行動特性を形式知化し、目視評価スキル向上トレーニングシステムの創生に挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
施工の影響を大きく受けるコンクリート構造物の表層は、構造物の長寿命化において重要な役割を果たす。その品質を目視で評価することで、次の施工の改善に繋げる「目視評価法」が国や自治体で導入されつつある。一方で目視評価法は、対象領域を俯瞰的に捉えて評価するため、評価者自身でさえもどのようなプロセスを経てその点数を付したのかを言語化できない点に課題がある。そこで本研究では目視評価過程における熟達者に共通する無意識下の行動特性を視線情報や脳活動情報から形式知化し、形式知を指標とした目視評価スキル向上トレーニングシステムの創生に挑戦する。 令和4年度の研究では、主に目視評価者の視線情報と脳活動を同時計測し、目視評価時の興味関心を可視化するためのVR空間を構築した。このVR空間で3Dモデル化されたRC構造物を対象に目視評価を行い、目視評価中の被験者の視線情報や脳活動情報を計測することが可能となった。構築した計測システムの検証として、施工管理の実務経験が10年以上の技術者5名に対し、ボックスカルバートを対象構造物とし,目視評価を行った。その結果、以下の結論が得られた。(1)③打重ね線を除く評価項目①沈みひび割れ、②表面気泡、④型枠継ぎ目のノロ漏れ、⑤砂すじにおいて、VR空間上で評価を行った場合の点数と現場で評価を行った場合の点数との間に強い相関が確認できた。このことから,VR空間で現場での目視評価をある程度再現できたと考えられる。(2)②表面気泡で評価点数が同じ被験者の視線情報を比較したところ、評価点数が同じ評価者間でも注視領域が異なることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は主に、熟達者の目視評価技能の可視化に必要な測定環境の構築を行った。デジタル一眼レフカメラ(解像度:約2400万画素)で撮影した109枚の写真をSfM/MVS技術を使って3Dモデル化した。VR空間上に投影した構造物の3Dモデルを対象に目視評価を行った結果、VR空間上で評価を行った場合の点数と現場で評価を行った場合の点数との間に強い相関が確認され、VR空間上で目視評価をある程度再現できたと考えられる。VR空間上において目視評価を再現でき、生体信号(新鮮情報、脳波)の同時計測にも見通しがついたことから、研究の進捗状況は概ね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度は以下の課題に取り組む。 (1)データマイニングによる熟達者に共通する行動特性を形式知化:2022年度の検討においてVR空間での目視評価および目視評価時の生体情報の測定について見通しがついた。2023年度は被験者の数を増やして構築したシステムで目視評価の測定を行い、生体情報を基に熟達者に共通する特徴量(行動特性)を抽出する。 (2)VR空間を利用した目視評価スキル向上システムの確立:(1)で抽出された特徴量の獲得を目的としたVRトレーニングシステムの構築に着手する。被験者は高精細なフルカラー画像を高精度に合成することで対象構造物が忠実に再現されたVR空間内で 熟達者の行動特性と自身の行動特性を対比しながら訓練を重ねることで、目視評価スキルを向上させる。
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