Project/Area Number |
22K18884
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 26:Materials engineering and related fields
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村井 俊介 京都大学, 工学研究科, 助教 (20378805)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 表面プラズモン / ナノアンテナ / 光マネジメント / Mie共鳴 / ミートロニクス / キラリティ / 円偏光 / 円二色性 |
Outline of Research at the Start |
2枚の”メタ表面シール”を向かい合わせにして、面内に回転させた状態で貼り合わせることで得られる“ツイストメタ表面”に発現する、円二色性について研究します。メタ表面を重ねて大きなキラリティを発現する研究は、3次元リソグラフィに替わる手法として注目されていますが、数百ナノメートル厚の自立膜のハンドリングは難しく、実験報告は限られています。本研究ではシールを貼り合わせる非常に簡単なプロセスでツイストメタ表面ができるので、当該分野を大きく進展できます。研究期間の3年でシミュレーションの助けを借りてキラリティ発現機構を明確にするとともに、より大きな円二色性と性能指数を示す構造を作製します。
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Outline of Annual Research Achievements |
2枚の”メタ表面シール”を向かい合わせにして、面内に回転させた状態で貼り合わせることで得られる“ツイストメタ表面”に発現する、円二色性について研究します。メタ表面を重ねて大きなキラリティを発現する研究は、3次元リソグラフィに替わる手法として注目されていますが、数百ナノメートル厚の自立膜のハンドリングは難しく、実験報告は限られています。本研究ではシールを貼り合わせる非常に簡単なプロセスでツイストメタ表面ができるので、当該分野を大きく進展できます。研究期間の3年でシミュレーションの助けを借りてキラリティ発現機構を明確にするとともに、より大きな円二色性と性能指数を示す構造を作製します。 メタ表面シールはハンドリングに優れ、蛍光制御以外にも応用があると直感しました。その中でもっとも萌芽的なテーマがツイストメタ表面の作製とキラリティの付与です。光の波長程度以下のキラルな構造を作り込むことで人工的にキラル材料を作れることはこの15年知られていることですが、シールを2枚重ねれば、それぞれのシールにキラリティがなくても、簡単にキラリティを付与することができます。さらに、シート間に発光物質を挟めば、円偏光源になる可能性もあります。予備検討でキラリティを持たない色素を挟んで、円偏光発光が観測されました。 2023年度は、開発した高性能TiO2ナノアンテナを用いツイストメタ表面を作製し、円偏光二色性の測定を行いました。さらに得られたデータとシミュレーションとの比較からキラリティ発現機構を考察しました。また銀ナノアンテナシールの開発について論文にまとめ掲載されました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
まず、銀ナノアンテナシールの開発について論文にまとめ掲載された。メタ表面シール”のツイストメタ表面への応用に関して、ナノアンテナとして可視光域での高い屈折率と低い光吸収を併せ持つTiO2ナノ粒子の周期アレイ構造を選択し、PDMSフィルムへの埋入と犠牲層の溶解による転写を検討しました。2枚のシールを時計回り、反時計回りに回転させ貼り合わせた際に得られたCDスペクトルは互いに鏡像に近い挙動を示し、シール単体でCDはほとんど確認されませんでした。したがって、同一の周期構造を持つナノアンテナシールを重ね合わせることで構造にキラリティを持たせることができました。さらにシミュレーションによる二色性発現の機構に踏み込んで研究を始めることが出来た。また、円偏光発光に関しても予備データを得ることに成功した。積層ナノアンテナに関しては、励起されるモード起源について理解が出来て、積層ナノアンテナを用いた発光制御に関する理解に目処が立ったので、この評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
より複雑なデザインのTiO2ナノ粒子ナノアンテナシールの開発:2023年度の研究で高性能のTiO2ナノアンテナシール作製技術を確立させた。今年度はこの技術を活用し、正方格子や六方格子などの基本的なパターンのナノアンテナだけでなく、より複雑で機能を持ったパターンへの挑戦を行う。 積層メタ表面への展開と論文化:キラリティ付与や発光制御に関して、メタ表面上にシールを貼った積層構造の活用について論文にまとめる。
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