コアシェル型オルガノシリカナノファイバーの創製と一次元構造を利用した超薄膜製膜
Project/Area Number |
22K18922
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 27:Chemical engineering and related fields
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
都留 稔了 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (20201642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長澤 寛規 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (30633937)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
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Keywords | セルロースナノファイバー / 分離膜 / 水蒸気透過 / 蒸気透過 / 膜分離 / ナノファイバー / 一次元構造 |
Outline of Research at the Start |
セルロースナノファイバー(CNF)の直接コーティングによる,多孔質支持体への薄膜製膜の可能性を明らかにする。気相系として水素透過率と有機ガスとの選択性(H2/C3H8),蒸気系として水蒸気透過率と非凝縮性ガスとの選択性(H2O/N2)を指標として用い,製膜条件の最適化を行う。さらに,CNF表面に存在する各種官能基(水酸基,カルボキシル基など)とアルコキシシランとの脱水縮合や金属イオン配位などを利用して,コアシェル型ナノファイバーゾルを創製し,分離機能の高性能化を明らかとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
典型的な多孔質セラミック膜は,多孔質支持体の上に粒子層,中間層および分離層からなる多層構造を有するため,製膜プロセスは極めて複雑になっているだけでなく,各層の透過抵抗も無視できない。本研究ではセルロースナノファイバー(CNF)の一次元構造体を利用した薄膜コーティングを提案する。CNFは直径数nm程度,長さ数100nmのアスペクト比100以上を有するため,多孔質支持体あるいは粒子層に直接コーティングすることで超薄膜製膜できる可能性があり,従来の製膜概念を大きく変える画期的製膜法となりうる。 2022年度は,高分子多孔質支持体として市販セルロースアセテート精密ろ過膜(CA,推算細孔径 0.2μm)を用い,CNFをキャスト法により,CNF/CA複合膜が製膜可能であることを明らかとした。さらに,80℃飽和水蒸気/窒素において経時変化を測定した結果,8h以上にわたって水蒸気透過率1.6x10-6 mol/(m2・s・Pa),窒素透過率3.3x10-9 mol/(m2・s・Pa)を安定して示し,さらに透過率比は490と優れた水蒸気選択透過性を示した。 2023年度ではCNF膜の水蒸気/窒素/アルコール蒸気分離への展開を行った。まず,80 ℃で水蒸気/IPA/窒素(モル比 4/1/5)の3成分測定を行った後,水蒸気/窒素の 2成分測定を行った。さらに,再び水蒸気/IPA/窒素(モル比 4/1/5)の3成分で測定したところほぼ元の値を示したことから,測定再現性と膜安定性を確認できた。両条件で水蒸気透過率は(1.0~2.0)x10-6 mol/(m2・s・Pa)とほぼ同じ値を示し,IPA透過率は検出限界(1.0x10-11mol/(m2・s・Pa))以下,H2O/IPA透過率比は 10,000 以上を示した。CNF膜の新しい展開を明らかにすることができた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)