Project/Area Number |
22K18960
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 28:Nano/micro science and related fields
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
金 賢徹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70514107)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | がん / 化合物スクリーニング / 原子間力顕微鏡 |
Outline of Research at the Start |
血中を流れるがん細胞(circulating tumor cell, CTC)はがん転移の主要因のひとつと考えられており、一部のCTCは細胞塊(クラスター)を形成し、CTCクラスター数の増加と患者予後不良の間には相関がある。そのため、CTCクラスター形成を阻害する天然由来化合物は、がんの症状顕在化前から日常的にがん転移を予防する物質となり得る。そこで、本研究ではケミカルスクリーニング法と原子間力顕微鏡による評価を駆使して、天然資源ライブラリおよび化合物ライブラリの中からCTCのクラスター化を阻害する物質を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ケミカルスクリーニング法と原子間力顕微鏡(atomic force microscope, AFM)を用いた細胞間接着力計測技術を駆使して、天然資源ライブラリおよび化合物ライブラリの中から、血中循環がん細胞(circulating tumor cell, CTC)のクラスター(塊)化や血管内皮細胞への接着を阻害する物質を探索することにより、CTCを標的として日常的にがん転移を阻害する機能性成分・薬剤となり得るリード化合物候補を特定することが目的である。研究第1年度目は、天然資源由来のいくつかの化合物を最初の候補とした上で、CTCクラスター化の阻害効果について評価を行った。複数種類のがん細胞株を用意し、低接着基板で培養を行うことによりがん細胞がクラスターを形成する。本培養条件下で、天然資源由来化合物を様々な条件下(濃度、時間、添加タイミング)で添加することによりクラスター阻害効果を評価した結果、いくつかの化合物でクラスター阻害効果が確認された。今後は阻害効果が確認された化合物に対して、AFM計測をはじめとする様々な評価法を適用することにより、がん細胞クラスター化のさらなる確認と細胞内分子レベルでのメカニズム解明を推進する予定である。以上のように、研究第1年度は本研究の目的を達成しうるいくつかの候補化合物の選択に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究第1年度目では天然資源由来化合物を候補とし、がん細胞クラスター化を阻害する物質探索を行った結果、候補となり得る化合物の選択に成功したため、研究はおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
候補物質の選択に成功したため、今後はAFM計測を含む様々な評価を行うことにより、候補化合物のがん細胞クラスター化阻害効果をさらに確実なものとする。さらに、化合物作用について、細胞内分子レベルでのメカニズム探索を行う。
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