Project/Area Number |
22K19160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 38:Agricultural chemistry and related fields
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
朽津 和幸 東京理科大学, 創域理工学部生命生物科学科, 教授 (50211884)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | 特化代謝 / ジャスモン酸 / フェニルプロパノイド経路 / サリチル酸 / 耐病性 / 耐虫性 / 構造活性相関解析 / 二次代謝 / 乳液 / オミクス解析 / 植物有用物質生産 |
Outline of Research at the Start |
最近研究代表者らが見出した、モデル植物に処理すると、ジャスモン酸(JA)の内生量を増加させる化合物の、乳管細胞の分化、二次代謝産物の合成に対する影響に焦点を当て、有用物質生産に用いられる種々の植物種に供試し、応用可能性を探索する。一方モデル植物を用いて作用機序の解明を進める。こうしたアプローチにより、植物による有用物質生産の類例のない制御技術の基盤確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
一般に植物のサリチル酸経路とジャスモン酸経路は相互に抑制的に機能すると考えられているが、シロイヌナズナに本化合物を処理すると、ジャスモン酸蓄積にやや遅れてサリチル酸の蓄積が誘導された。本化合物を処理した時系列トランスクリプトーム解析の結果、ジャスモン酸・サリチル酸の内生量増加に先行して生体防御応答に関連した遺伝子発現が誘導され、ジャスモン経路関連遺伝子・サリチル酸経路関連遺伝子に加えて、フェニルプロパノイド経路等の特化代謝関連遺伝子の発現が誘導されることが明らかになった。シロイヌナズナの成熟個体に処理すると、ジャスモン酸経路関連遺伝子の発現が誘導され、灰色カビ病菌、害虫ミカンキイロアザミウマに対する抵抗性が強化された。Nicotiana benthamianaに処理するとクローバ葉脈ウイルスの増殖を抑制した。このように本化合物処理により、広範な病原体に対する耐病性、植食昆虫に対する耐虫性を向上させることが明らかとなった。 構造類縁体を合成し、構造活性相関解析を進め、活性に影響の少ない官能基を同定した。こうした知見に基づいて、複数種のビオチン化誘導体を合成し、標的候補タンパク質の探索・同定を進めた。 植物培養細胞に本化合物を処理し、代謝産物の分析を進めた。 ゼニゴケに本化合物を処理すると、感染シグナル誘導性の防御応答を亢進する効果を持つことを見出した。このように本化合物は、広範な植物種に効果を示すことが明らかとなった。
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