Project/Area Number |
22K19255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 42:Veterinary medical science, animal science, and related fields
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
山脇 英之 北里大学, 獣医学部, 教授 (60399607)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | シーアストレス / 細胞外小胞 / 血管内皮細胞 / 血行力学 |
Outline of Research at the Start |
動脈硬化症は、血流が早く(high flow)、血管内皮にかかる剪断応力(shear stress)が大きい部位では起こりにくいが、血流が停滞し乱流(disturbed and low flow)が発生する部位では起こりやすい。細胞外小胞は核酸やタンパク質を内包する細胞間情報伝達を担う新たな機能性粒子である。本研究は「high flowにより血管内皮から放出される細胞外小胞は抗動脈硬化作用を示すが、disturbed and low flowにより放出される細胞外小胞には動脈硬化促進作用がある」という仮説を検証することで、動脈硬化症と血行力学の関係性の謎を解き明かし、創薬標的を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
動脈硬化症は心筋梗塞や脳梗塞等の心血管疾患の主要なリスク因子でありヒトの代表的な生活習慣病であるが、いまだに死亡原因の上位に位置することから、新たな創薬標的の発見が待ち望まれている。動脈硬化症の発症・進展には血行力学的な影響が大きく関与する。すなわち、血流が早く(high flow)、血管内皮にかかる剪断応力(shear stress)が大きい部位では動脈硬化が起こりにくいが、血管分岐部など血流が停滞し乱流(disturbed and low flow)が発生する部位では起こりやすい。細胞外小胞(EV: extracellular vesicles)は核酸やタンパク質等の機能性分子を内包する分泌性粒子で、細胞間情報伝達に関わる。本研究は、「high flowにより血管内皮細胞から放出されるEVは抗動脈硬化作用を有するが、disturbed and low flowにより内皮細胞から放出されるEVには動脈硬化促進作用がある」という仮説を検証することで、動脈硬化症と血行力学の関係性の謎を解き明かし、新規創薬標的を探索することを目的とするものである。当該年度は、in vitroで血管内皮細胞にflowを負荷するシステムを構築した後、high flowまたはlow flowを負荷した血管内皮細胞の培養上清からEVを単離して、そのEV由来のノンコーディングRNAの1つであるマイクロRNA (miRNA)を抽出し、次世代シーケンサーを用いてRNA sequence解析によるmiRNAの網羅的発現解析を行った。その結果、high flowを負荷した細胞の培養上清中EVにおいてlow flowを負荷した細胞由来のEVと比較して、発現が上昇または減少するmiRNAとそれらの標的となる遺伝子の候補をいくつか同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroで血管内皮細胞にflowを負荷するシステムを構築した後、high flowまたはlow flowを負荷した血管内皮細胞の培養上清からEVを単離して、そこに含まれるmiRNAの網羅的発現解析を実施し、発現変動があるmiRNAとその標的となる遺伝子の候補をいくつか見出すことが出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で、シーアストレスを負荷した内皮細胞から放出されるEV由来のmiRNAの網羅的発現解析を行い、シーアストレスによる動脈硬化病態制御に関わると予想される原因因子の候補の探索を進めて来た。今後は探索した候補因子の機能解析とメカニズムの検討を行う。
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