Project/Area Number |
22K19330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 44:Biology at cellular to organismal levels, and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐々木 洋 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授 (10211939)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | サイズ制御 / 初期発生 / マウス胚 / Hippoシグナル |
Outline of Research at the Start |
多細胞生物の個体のサイズ制御は生命科学の重要な未解決問題であり、発生生物学分野においても胚サイズの制御機構は未解明である。マウス胚で、着床後の原腸陥入直前に胚の大きさを一定に制御する現象が1980年頃に報告されているが、この現象はほとんど研究されてこなかった。本研究では、最近の知見と最新の解析技術を活用することにより、古典的な発見であるマウス胚の原腸陥入直前におけるサイズ制御機構の仕組みを解明することを目的とする。本研究は挑戦的研究として、未解明のサイズ制御機構に一つの答えを出すことにより、生命科学分野にサイズ制御機構の研究という新たな学術の潮流を作り出す意義がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
着床後初期胚のサイズ制御機構について明らかにするために、計画に沿って以下の研究を行った。 (1)現象の詳細な記述:胚サイズ制御の現象は1970~80年代に行われた古典的な実験で同定されたが、その後、その現象についての解析は進んでいない。本研究では、まず、その現象を再現して、現代の技術によってその現象を正確に記述しなおすところから始める。そのために、まず胚サイズ制御が起きる時期の胎生5.5~6.5日の着床後初期胚について、サイズ制御過程を正確に記述するために、胚全体の形態、核細胞の形態、全細胞数、遺伝子発現を正確に解析するための方法を樹立した。この時期の胚は大きいため透明化しないと胚全体の細胞数がわからないが透明化は胚の形態を変えてしまうために、形態変化の少ない透明化方法を用いるとともに、透明化前後の胚の両方の画像を取得してそれぞれ目的に応じて解析に供した。また、2倍胚作製では、透明帯除去作業による軽微な毒性が発生に影響を与えがちであったが、2倍胚の作製技術がほぼ確立でき、着床前の後期胚盤胞ではエピブラスト細胞の数が2倍胚では倍になっていることが確認できた。 (2)Hippoシグナルの関与の解析:胎生5.5~6.5日胚におけるHippo経路因子YAPの分布を解析した。胎生6.5日の胚では、エピブラスト細胞でYAPの核移行が見られ、Hippoシグナルが働いていないことが分かった。また、薬剤投与によりHippo経路因子LATS2キナーゼあるいはそのキナーゼ活性欠損体(LATS2-KD)を発現誘導できるトランスジェニックマウス系統を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2倍胚作製時の透明帯除去操作が発生に与える影響や、胎生6.5日胚の胚全体の細胞の解析法の確立など、いくつかの技術的な困難があり、これらを克服するために試行錯誤を行い、予想外に時間がかかってしまった。現在はこれらの問題はほぼ解決されたため、今後は予定通りに研究が遂行できると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
時間はかかったが、今年度の研究により、着床後初期胚の胚全体を観察できる系、2倍胚作製系、Hippoシグナル操作系が樹立できたため、来年度は、これらの系を用いて、計画に従い、以下の解析を行う。 (1)現象の記述:正常胚と2倍胚で胎生5.5日から胎生6.5日胚にかけて、胚サイズの制御が起こるかを定量的に解析する。また、サイズ制御が起きている場合には、細胞数の変化だけでなく、胚形態と細胞形態の変化も解析する。また、細胞増殖と細胞死の頻度をマーカーの染色で解析する。 (2)Hippoシグナルの解析:胎生5.5日から6.5日胚のエピブラストにおけるYAPの分布を解析する。また、LATS2あるいはLATS2-KDを過剰発現してYAPの局在を変化させた場合に胚サイズの変化の有無を解析する。 (3)物理的な力の解析:胚サイズ制御時に子宮からの物理的な力による大きさの制御が起きている可能性を解析する。 (4)遺伝子変化の解析:胚サイズ制御を受けている胚と正常胚について RNAseqを行い、胚サイズ制御時に起きている現象を遺伝子発現変化から理解する。
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