Project/Area Number |
22K19340
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 45:Biology at organismal to population levels and anthropology, and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 庸平 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (00359168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 昭夫 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 教授 (60260329)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 金属硫化物チムニー / プロテオーム解析 / トランスクリプトーム解析 / DPANN / 初期生命進化 / ゲノム解析 / 深海底熱水噴出孔 |
Outline of Research at the Start |
近年、ゲノム情報に基づく最新の普遍系統樹では、DPANNと呼ばれる細胞とゲノムのサイズが非常に小さい古細菌が共通祖先に近い根本で分岐することが明らかになった。ほとんどのDPANNは50℃より低い環境に生息するため、生命初期進化の従来説の再検討が行われている。先行研究で、南部マリアナトラフで採取した深海底熱水噴出孔の金属硫化物チムニーは、DPANNが優先し、細胞密度も高い希少な試料であることが判明した。本研究ではプロテオームとメタボローム解析、培養実験を行い、チムニー中に生息するDPANNの生物学的特徴、生態、代謝様式を解明し、初期生命進化の科学的知見を拡大する。
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Outline of Annual Research Achievements |
「チムニー内部で始原的な特徴を有する生命が、どのように生命活動を営んでいるのか?」という問いを解明するため、本研究では、「①金属硫化物チムニー試料のプロテーム解析を行うことで、Pacearhaeotaがチムニー内部で生息する上で重要な遺伝子を解明する。また、チムニー試料のメタボローム解析を行うことで、チムニー内部で重要な代謝経路について特定する。」、「目的②金属硫化物チムニー内部から明らかにされた極小微生物をPacearchaeotaと想定し、生息場とゲノムの情報を活用し、Pacearchaeotaの培養を行う。特に核酸発酵に必要な基質、シリカ、Cu2Oを混合した培地を用いる。培養試料を対象に、トランスクリプトーム解析を行い、培養条件下で強発現するPaearchaeotaの遺伝子を特定すると共に、13Cラベルされた核酸発酵の基質の取り込み実験を行い、同位体標識された細胞を岩石内部から検出し、シリカやキュプライトとの相関を明らかにする。」を行う。 R5年度は金属硫化物チムニー試料を破砕して、タンパク抽出を行い、ポリアクリルアミド電気泳動による確認を行った後、プロテオーム解析した。得られたデータは、代表者の先行研究で実施したゲノム解析の結果と比較し、論文に取りまとめ中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
プロテオーム解析のため行った金属硫化物チムニー試料からのタンパク抽出で、条件検討する必要が生じたが、R5年度内にデータを取得、論文化の準備までできた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り実験を実施する他、現在準備中の論文の投稿、次年度は学会等での成果公表も予定している。
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