Research Project
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
滑膜関節は、脊椎動物の硬い骨格の結合部に可動性を与え、行動様式を多様に進化させることを可能にした重要な形質である。それにもかかわらず、滑膜関節形成の分子機構については、Wnt シグナルや Bmp シグナルが関わっていること以外は、ほとんど明らかにされていない。特に、手首の滑膜関節は、古代魚の胸鰭が前肢へと進化する過程で獲得された新奇形質であることから、その起源や関連分子の可能性については、多くの議論がなされているが、その進化メカニズムは明らかにされていない。本研究では、滑膜関節の進化の要因に迫ることを目指す。