Establishing the methods to re-develop B-chromosome biology
Project/Area Number |
22K19349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 45:Biology at organismal to population levels and anthropology, and related fields
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
野澤 昌文 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (50623534)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | B染色体 / ショウジョウバエ / Y染色体 / 遺伝子発現 / 性染色体 / マイクロダイセクション / ゲノムアセンブリ / 染色体FISH |
Outline of Research at the Start |
本研究では、メンデル遺伝に従わないB染色体とよばれる染色体を物理的に単離する2つの手法を確立し、その方法を用いて申請者自身が発見したアサヒナショウジョウバエのB染色体の配列を決定することを目的とする。また、得られたB染色体配列を本種および近縁種のゲノム配列と比較し、B染色体の起源と機能、さらには生物学的意義を明らかにすることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度はB染色体を持つDrosophila asahinai(アサヒナショウジョウバエ、以降アサヒナ)のB染色体配列の決定を目指して研究を進めた。まず、ロングリードシーケンサーであるOxford NanoPore MinIONとショートリードシーケンサーであるIllumina HiSeq Xを併用して、B染色体を持つ系統とB染色体を持たない系統のメスゲノム配列を決定した。この2つのゲノム配列を比較し、B染色体を持つ系統にしか存在しない配列約950 kbをB染色体配列として同定した。 次に、B染色体上に存在する遺伝子の有無を明らかにするため、B染色体を持つ系統と持たない系統の幼虫、蛹、成虫の雌雄、および精巣、卵巣のRNA-seqを行った。その結果、候補B染色体上に25個の発現遺伝子を同定した。この中には、オス特異的な発現を示す遺伝子も見つかった。 さらに、アサヒナのB染色体の起源についての糸口を探るべく研究を進めた。D. melanogaster(キイロショウジョウバエ)では、Y染色体がB染色体を起源とする可能性が提唱されている。そこで、B染色体とY染色体の進化的関連を検証することを目的にB染色体を持たないオスとメスのゲノム配列を決定・比較し、オスにしか存在しない約675 kbの配列を候補Y染色体配列として同定した。現在、相同性検索やシミュレーションを用いて、候補Y染色体配列と候補B染色体配列の進化的関連性を調べている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パルスフィールド電気泳動を用いたB染色体の切り出しやマイクロダイセクションによるB染色体の掻き取りには成功していないものの、B染色体を持つ系統と持たない系統を利用することにより、B染色体候補配列を一定程度決定することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度あまり検討できなかったパルスフィールド電気泳動およびマイクロダイセクションによるB染色体単離の方法確立に注力する。また、B染色体とY染色体の進化的関連についても引き続き解析を行う。さらに、B染色体上に見つかった発現遺伝子のうち、オス特異的発現を示した遺伝子に着目し、B染色体の有無による性比の違いなど、表現型の解析も行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)