Project/Area Number |
22K19416
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 49:Pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 豊孝 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (30756474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 伸一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (10325863)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 薬剤耐性 / 適応進化 / 肺炎桿菌 / 生体内適応 / 病原性 / 細菌 / 遺伝子変異 / 病原性細菌 / 進化予測 |
Outline of Research at the Start |
細菌感染症は世界共通の問題である。医療現場で問題となっている細菌の病原性や薬剤耐性因子の詳細な解析は進んでいるが、『本病原性細菌は今後どのように進化し医療上の問題を引き起こす可能性があるのか?』といった未来予測に対する科学的検証は行われていない。本研究では遺伝子変異スピードを加速度的に増加させた病原性細菌の生体内適応進化モデルを構築し、通常数ヶ月から数百年レベルが必要な病原性細菌の病原性や多剤耐性化の進化様式を数日にて明らかにすることを目的とした病原性細菌の未来予測を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
細菌感染症は世界共通の問題である。医療現場で問題となっている細菌の病原性や薬剤耐性因子の詳細な解析は進んでいるが、『本病原性細菌は今後どのように進化し医療上の問題を引き起こす可能性があるのか?』といった未来予測に対する科学的検証は行われておらず、本評価系も存在しない。これらの学術的問いに応えるべき、本研究では遺伝子変異スピードを加速度的に増加させた病原性細菌の生体内適応進化モデルを構築し、病原性細菌の病原性や多剤耐性化の進化様式を明らかにすることを目的とする。 今年度は生体内(血清または抗菌薬存在下)を模擬した環境系を構築した。本環境下で肺炎桿菌親株および昨年度作製したmutS変異株の20日間の連続継代培養を行なった。本培養においては、親株では20日後も血清または抗菌薬(シプロフロキサシン、アミカシン、メロペネム)に耐性を獲得するような変異株は出現しなかった。一方で、mutS変異株では血清および各抗菌薬共に7日以内に耐性を獲得した変異株が出現した。これら変異株の全ゲノム解析を実施した。親株から派生した継代株は血清および各抗菌薬共に数個から数十の遺伝子変異を蓄積していた。一方で、mutS変異株から派生した継代株では、血清および各抗菌薬共に数十から数百の遺伝子変異が蓄積していた。変異した遺伝子は各生体内模擬環境下で異なっており、肺炎桿菌の進化速度とベクトルは各生体内環境で異なることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は当初の計画通りの遂行を完了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、2023年度と同様に肺炎桿菌の遺伝子進化の評価を継続する。また、マウス感染モデルを構築する。マウス感染モデルにDNA修復遺伝子機能欠損株または遺伝子進化後の肺炎桿菌を感染させ、親株または遺伝子進化前の菌株とそれぞれ比較することにより、生体内での肺炎桿菌の病原性進化予測を行う。評価項目は各臓器(肺および血液)での生菌数、マウス生存率、血清耐性獲得率、薬剤耐性獲得率とする。
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