癌微小環境の形質的・空間的多様性を介したがん細胞クローン拡大機構の解明
Project/Area Number |
22K19527
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 53:Organ-based internal medicine and related fields
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹原 徹郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70335355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 尚宏 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10623275)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
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Keywords | 膵癌 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、単一細胞空間的トランスクリプトミクス解析技術と細胞バーコーディングによるがん細胞のクローナリティ追跡技術を用いて、癌微小環境の多様性ががん細胞のクローン拡大に与える影響を解明することを目的とし、本研究を通じて癌微小環境を標的とした膵癌の新たな創薬を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、癌微小環境の多様性ががん細胞のクローン拡大に与える影響を解明することを目的とした。膵癌原発・肝転移組織のFNA検体を用いてシングルセル遺伝子発現解析を実施し、がん細胞の遺伝子発現プロファイルの取得に成功した。その結果転移巣のがん細胞においてHLA分子の発現が低下しており、免疫監視機構からの逃避が転移促進に寄与している可能性を見出した。一方、癌微小環境の単一細胞網羅的遺伝子発現データのクラスタリング解析から、既存の細胞マーカーにより分類される様々な間質細胞も画一な集団ではなく、さらにサブクラスターに細分化され形質的に多様であることを見出した。また、癌微小環境において膵癌細胞とクロストークを行う単球系細胞を膵癌患者で同定した。そこで、オルソトピック膵癌マウスモデルを用いて検討を行った結果、同細胞の輸注により腫瘍増殖が促進される一方、抗体による同細胞の除去により腫瘍増殖が抑制された。以上から、この単球系細胞が膵癌とのクロストークを介して、膵癌進展に寄与していることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
膵癌の癌微小環境におけるがん細胞と免疫細胞のクロストークについて新たな知見を見出しており、研究計画どおりに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に同定した単球系細胞の機能解析を実施し、クロストークの詳細を明らかにすることで、癌微小環境の多様性と膵癌進展の関係を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)