Project/Area Number |
22K19561
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 55:Surgery of the organs maintaining homeostasis and related fields
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨樫 庸介 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80758326)
本田 知之 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80402676)
冨田 秀太 岡山大学, 大学病院, 准教授 (10372111)
山本 寛斉 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 教授 (40467733)
諏澤 憲 岡山大学, 大学病院, 助教 (90839713)
枝園 和彦 岡山大学, 大学病院, 講師 (30708079)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
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Keywords | 内在性レトロウイルス / 肺癌 / 腫瘍免疫応答 |
Outline of Research at the Start |
内在性レトロウイルス (endogenous retrovirus; ERV) は、ウイルス以外の生物の生殖細胞ゲノム中に存在する、レトロウイルスゲノムに類似した塩基配列であり、レトロウイルスのRNAゲノムが逆転写されて宿主DNAに組み込まれて形成される。遺伝子発現および調節において不可欠な役割を果たしているが、ERVが腫瘍免疫応答に関与するメカニズムの詳細は未だ不明である。本研究では、肺癌におけるERV発現が腫瘍免疫応答に関与するメカニズムに焦点を当て、その本質を解明することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
非小細胞肺癌を含む種々の悪性腫瘍においては、腫瘍が免疫系から逃避するために獲得する免疫チェックポイント分子に対する抗体(免疫チェックポイント阻害薬)により治療効果を認めており、癌治療の新たな選択肢として注目されている。しかし、約30%の患者にしか効果を認めないため、個々の患者で腫瘍免疫応答の機構は異なることが予想される。内在性レトロウイルス (ERV) は、生物の生殖細胞ゲノム中に存在するレトロウイルスゲノムに類似した塩基配列であり、ヒトのゲノムにおいては8%程度を占めると考えられているが、遺伝子発現および調節において不可欠な役割を果たしている。ERVが腫瘍免疫抑制に関わる可能性が報告されているが、一方でERVが腫瘍免疫応答を促進するという一見すると矛盾した報告もあり、ERVが腫瘍免疫応答に関与するメカニズムの詳細は未だ不明である。本研究では、肺癌におけるERV発現が腫瘍免疫応答に関与するメカニズムに焦点を当て、その本質の解明に挑戦する。 これまでの実績として、保管されている肺癌手術検体100例分を使用してRNA-seq解析を実施した。得られたデータのうちヒトゲノム以外のシークエンスを抽出し、ERVの発現の探索を行っている。同時に解析した症例に対する臨床情報収集を行い、今後CIBERSORTx(https://cibersortx.stanford.edu/) を用いた、免疫細胞の分画などの関連解析を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた肺癌手術検体を使用したRNA-Seqを実施し、ERV発現の探索が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
肺癌手術検体を使用したRNA-SeqによるERV発現の探索を進めると共に、ヒト肺癌細胞株を用いて、RNA-Seqで同定したERV発現をRNA・タンパクレベルで確認する。またこれらの細胞株を用いてERVの遺伝子をノックダウンまたは強発現させた安定細胞株を作製し、新鮮な肺癌手術検体から分離抽出した腫瘍浸潤リンパ球(TIL) とin vitroで共培養する。
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