Mechanisms of cancer metastasis by message Capsule Exosomes
Project/Area Number |
22K19562
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 55:Surgery of the organs maintaining homeostasis and related fields
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松川 昭博 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (90264283)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
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Keywords | エクソソーム / Triple negative乳がん / 転移 / がん幹細胞性 / がん |
Outline of Research at the Start |
本研究で、低転移性がん亜集団から放出されるエクソソームが高転移性がん亜集団の幹細胞性・転移を促進することを示す。本研究を通して、エクソソーム内のがん促進因子を同定する。体液中の促進因子の測定は、乳がん再発・転移の予測を可能にする。促進因子の抑制剤投与は新たな再発予防に繋がる。促進因子のインヒビターを入れた人工エクソソームによる新規乳がん治療法の開発を目指す。予後不良(10年無再発生存率50-60%)のTNBC乳がんの標準療法は確立していない。本研究は、エクソソームに着目し、乳がんの転移・予後予測、新規治療法開発を目指す世界初の試みであり、挑戦的研究として意義は極めて大きい。
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Outline of Annual Research Achievements |
乳がんの10-15%を占めるTriple negative乳がん(TNBC)は、若年者に多く3年以内に再発転移しやすい予後不良のがんである。応募者は、マウスTNBCである4T1細胞は高転移性がん(HM.4T1)と低転移性がん(LM.4T1)の亜集団からなり、②2つの亜集団を混ぜて埋植すると肺転移が増加すること、HM.4T1の肺転移は、LM.4T1由来のエクソソーム投与で更に増加することを見いだした。異なるがん亜集団由来のエクソソームが、がん転移を促進するという世界初の画期的な発見である。このメカニズムを詳細に解析するため、LM.4T1由来のエクソソームを、HM.4T1細胞に添加したとこと、HM.4T1も移動能と浸潤能、幹細胞性は有意に促進した。GEOデータベースの解析から、Wnt7aが増強作用に関与している可能性が示唆された。実際、LM.4T1細胞由来のエクソソームにはWnt7aが多く検出され、Wnt7aを欠損させるとHM.4T1の肺転移が減少することがわかった。Wnt7aはPI3K/Akt/mTORシグナル経路を介してHM.4T1細胞の幹細胞性を増加させた。LM.4T1腫瘍の間質には、αSMA陽性線維芽細胞とCD31陽性内皮細胞(EC)の数が多く、Wnt7aを欠損させると腫瘍間質におけるECの数が減少することがわかった。このように、低転移性サブクローンがエクソソームWnt7aを介して高転移性サブクローンの肺転移を促進することを初めて証明した。Wnt7aはTNBC患者の治療のための分子標的となる可能性が示唆された。 また、HM4T1細胞はLM.4T1に比べて鉄代謝能がことなり、鉄キレート剤によりHM.4T1の治療が促進される可能性も明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画の基幹部分が達成でき、論文として発表出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
○マウス実験で得た知見がヒトでどうか、患者検体を用いて検討する。 ○エクソソーム分泌のメカ二ムズとして、がん増殖・進展に関わる、ERK-MAPKが考えられる。ERK-MAPKの内因性抑制因子であるSpred2によるエクソソームの分泌調整を明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)