Geometric structure of mind-body synchronization created by interpersonal movement
Project/Area Number |
22K19727
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 59:Sports sciences, physical education, health sciences, and related fields
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
島 弘幸 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40312392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 慶子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (30722102)
木島 章文 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10389083)
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Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 身体協応 / 非線形科学 / 仮想空間 / VR / 協応動作 / 分岐理論 / パターン形成 / 対人協応 / 共感覚 / 仮想現実 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、見えない力で結ばれた少人数集団の協応動作が、果たしてどのようなルールで規定されるのか? そのルールを、身体運動実験データと高度な数学理論の両輪によって説明することにある。この融合科学的手法の有効性を証明することができれば、例えばアスペルガー者・児などが持つ強い個性を方程式系の変数に含めることで、彼らと健常者・児が円滑に連携できる環境や運動課題をデザインできる。また、自閉傾向が高い行為者に対しては、対人配置や視線誘導などを外的操作することで、自然に協調を引き出す行為環境を計画・構築することができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の研究では、特に音に対する人間の認知機能に注目した。人間が周囲の状況を把握する際、聴覚による音の認知は、視覚に次ぐ重要な位置を占める。特にプロの演奏家は音階や音質に対する感覚が極めて高く、その認知機序を深く知ることは、少人数集団の協応パターンの創発理解に重要である。そこで複数のピアノ演奏熟達者の協力を得て、熟達者がどのような観点から良い音と悪い音の区別をしているのかを、ピアノを用いた被験者実験と音のスペクトル解析によって考察した。具体的には、グランドピアノの屋根を開き、単一の鍵盤(middle C)を一定の打鍵操作で弾いた際に生じる音を収録し、その周波数スペクトルの時間変化を解析した。同時に、複数の被験者にその音を聞いてもらい、良い音か悪い音かの判別をしてもらった。その結果、良い音と悪い音では、人間の可聴域におけるスペクトルの時間変化に、有意な差があることがわかった。特に、実際に弾いた音よりも周波数が3倍から4倍高い倍音のスペクトル変化が大きく異なっており、熟達者はこの違いを鋭く感知しているとの結論を得た。これらの実験結果をもとに、良い音と悪い音の差を生み出す打鍵操作の違いを力学的に解析するための理論手法の構築を部分的に進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、視覚が制限された被験者の対人協応プロセスを主な対象とする予定であったが、考察を進めるうちに、聴覚による環境音の認知プロセスも個々人の無意識行動に重要であるとの認識を得た。このように視覚および聴覚という両方の視点から身体動作実験と行動解析を行うことで、想定よりも広い視野から研究を進めることが出来たことから、おおむね順調に進展していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、ピアノ演奏時の身体動作におけるキネティックチェイン過程の度合いを熟達者と初心者の両者に対して調べ、さらに初心者に対してはその学習過程を追跡観察する。また、打鍵時の指にかかる力の時間変化を圧センサーにより調べ、上記理解の助けとする。これらと並行して、視覚視野を制限した少人数集団の運動課題実験を継続し、自然発生する協応パターンを対称性分岐理論の観点から考察する。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)