Project/Area Number |
22K19771
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Research (Exploratory)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 60:Information science, computer engineering, and related fields
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐々木 広 東京工業大学, 工学院, 准教授 (20534605)
|
Project Period (FY) |
2022-06-30 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 信頼性 / ネットワーク分析 / メモリ |
Outline of Research at the Start |
本研究では、半導体の微細化に伴い深刻さを増しているソフトエラー問題に対して低コストで高信頼化を達成するプロセッサアーキテクチャの研究を行なう。ソフトエラーの解決策としては枯れた技術であるECC技術を、(1)誤り検知と誤り訂正の機能を切り離した新しいメモリアーキテクチャの提案と(2)プログラムの特性を利用し提案アーキテクチャを有効に活用する手法を用い、発展させることを狙う。応募者の過去の研究成果から得られた知見を活用し、プログラム内の「重要な」一部の命令を抽出し、実行時にはこれらの命令が生成するデータのみを選択的に保護することで低コストで柔軟な高信頼化手法を実現する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、半導体の微細化に伴い深刻さを増している(例えば宇宙線の中性子に起因する)ソフトエラーからシステムを守るメモリアーキテクチャの研究を行なう。既存のプロセッサはECC(誤り訂正符号)回路をメモリおよびキャッシュに搭載しこの問題に対処しているが、動作周波数の低下、回路規模の増大および電力消費の増加を伴ってしまう(求められる信頼性が高まるにつれこのオーバーヘッドはさらに大きくなる)。また実行時に保護するデータを取捨選択したり、製造後により弱いまたは強い符号に切り換える、などの柔軟性は持ち合わせていない。本研究ではコスト制約が厳しいIoTデバイスや、信頼性よりも性能や電力を重視するプログラムを常時実行する汎用の計算機システムに適した、低コストで実装可能な、柔軟に信頼性を調整可能とする高信頼化手法の確立を目的とする。ソフトエラーの解決策としては枯れた技術であるECC技術を、(1)誤り検知と誤り訂正の機能を切り離した新しいメモリアーキテクチャの提案と(2)プログラムの特性を利用し提案アーキテクチャを有効に活用する手法を用い、発展させることを狙う。応募者の過去の研究成果から得られた知見を活用し、プログラム内の「重要な」一部の命令を抽出し、実行時にはこれらの命令が生成するデータのみを選択的に保護することで低コストで柔軟な高信頼化手法を実現する。今年度は昨年度までに提案したアーキテクチャの評価および改良を行なった。本アーキテクチャは重要な命令によって生成されるデータをログとしてキャッシュには保存せず直接一部のメモリ領域に保存し、ソフトエラーをECCで検出し、回復不能かどうかをログのデータとの不一致ビット数を用いて判定し、可能な場合はログを用いてデータの回復を行なうものである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
提案したアーキテクチャを評価するための環境構築を一通り終え、シングルスレッドおよびマルチスレッドプログラムを用いてナイーブな性能評価を行ない、欠点を克服するための改良を検討、考案し、その初期評価を行なったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
考案したアーキテクチャを改良するための解析を行なう。具体的には、信頼性や性能を損なう状況を理解すること、およびオーバーヘッド削減のための鍵となる特性を発見することである。これらの解析を通じて、より優れた手法を提案する。それらを詳細に検討、評価し、実現可能なアーキテクチャを最終的に提示することを目的とする。
|