都市生活者の美的経験と倫理規範:〈他者〉との出会いという観点からの研究
Project/Area Number |
22K19965
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0101:Philosophy, art, and related fields
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Research Institution | Gunma Prefectural Women's University |
Principal Investigator |
青田 麻未 群馬県立女子大学, 文学部, 講師 (90963330)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 都市 / 環境美学 / モビリティ / 自然 / 都市公園 / 都市美学 / 他者 / 美的経験 / 日常美学 |
Outline of Research at the Start |
2010年代より、欧米を中心に都市美学が盛り上がりを見せている。現代の都市美学においては、都市計画家や建築家などの専門家ではなく、一般の人々がその生活を通じていかに都市という場所をつくっていくかを明らかにすることが喫緊の課題となっている。 本研究は、申請者がこれまで行ってきた環境美学研究を基礎としつつ、この課題を解決する理論的研究である。具体的には都市における他者の存在に注目し、生活者が他者と出会う美的経験を通じて都市をどのように解釈し、またその解釈のもとで生きることが生活者にどのような倫理的影響を及ぼすのかを明らかにする。本研究は、現代の都市づくりをめぐる実践に対して理論的基盤を与える。
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Outline of Annual Research Achievements |
環境美学・日常美学の研究成果を受けて、2010年代より欧米を中心に「都市美学(urban aesthetics)」が盛り上がりを見せている。現代の都市美学においては、都市計画家や建築家などの専門家ではなく、一般の人々がその生活を通じていかに都市という場所をつくっていくかを明らかにすることが喫緊の課題となっている。本研究は、申請者がこれまで行ってきた環境美学研究を基礎としつつ、この課題を解決する理論的研究である。具体的には都市における他者の存在に注目し、生活者が他者と出会う美的経験を通じて都市をどのように解釈し、またその解釈のもとで生きることが生活者にどのような倫理的影響を及ぼすのかを明らかにする。本研究は都市という場に固有の日常的な美的経験の様態を説明し、その倫理的含意までをも明らかにすることで、現代の都市づくりをめぐる実践に対して理論的基盤を与える。 本研究では、都市における他者との出会いを3タイプ(自然、技術、芸術)に分け、それぞれの美的経験を通じて生活者が都市をどのように解釈するのかを明らかにする。本年度は、自然と技術に特に焦点を当て、都市的美的経験の内実を明らかにすることを試みた。自然については、都市公園を事例とし、都市公園のなかで自然を美的に経験することが都市生活者の日常に与える影響を検討し。この成果は2023年5月、国際会議Desiging Everyday Experienceにて発表したのち、論文化する予定である。技術については、都市のモビリティに焦点を当て、さまざまな交通手段を用いて都市の風景を発見する過程について検討した。この成果は、2023年4月、応用哲学会年次研究大会にて発表したのち、論文化する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、(1)他者との出会いがもたらす美的経験を通じて、生活者はどのように都市を解釈するのか、そして、(2)その解釈にもとづく暮らしのなかで生活者はどのような倫理的変化を被るのかという2つの問いに解答を与えることを目指している。これまで、(1)の研究を主に遂行してきた。(1)は自然、技術、芸術という3つのタイプの他者との出会いの美的経験を検討するものだが、このうち自然と技術については一定の研究成果を出すことができた。そのため、おおむね順調に進展していると評価することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
ここまで順調に研究が進展してきているので、今後は予定通り、(1)のうち芸術についての部分、そして(2)の研究を遂行することとなる。(1)-芸術については、実際に東京近辺のアートイベントなどにて実地調査を行いつつ、研究を行う。(2)の研究は主に文献を講読し、独自の理論を立てることを目指すことなる。いずれについても、2023年度中に論文化することを目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)