Project/Area Number |
22K20006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0102:Literature, linguistics, and related fields
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
金 昴京 愛知淑徳大学, 交流文化学部, 助教 (10632309)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 残存日本語 / 危機言語 / 韓国 |
Outline of Research at the Start |
アジア・太平洋地域を中心に,かつて日本が統治を行った地域のなかには,現在も日本語を用いる高年層の人々が数多く存在する。韓国の残存日本語はまだその全体像が解明されたとは言えない状況にあるにもかかわらず,その話者は急速に失われつつあるという問題を抱えている。そもそも,研究を推し進めるだけの資料となるテキストが不足しており,時間的な予断を許さない状況にある。そこで本研究は,韓国高年層の用いる残存日本語が消滅の危機に瀕した第二言語であるとの考えのもと,テキストの作成を行い,そのうえでどのような特徴がみられるのか,また,どのように維持されているのかという実態を描こうとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、韓国高年層の用いる日本語が消滅の危機にあるという意識のもと、まずは基礎データとなるテキストを作成しようとするものである。 2023年度は、1月から2月にかけて韓国ソウル及びその近郊にて残存日本語テキスト作成のための現地調査を行った。この調査では、新規の調査協力者が見つかったため、計4名の協力を得て、残存日本語話者と日本語母語話者との談話データを収録することができた。 収録した談話データは、残存日本語の談話テキストの作成に向けて文字化作業を行い、音声面の特徴や文法について記述作業を進めた。 研究業績として、2022年度に行った調査で得られたデータを用いて作成した談話テキストの一部を、本研究の成果として愛知淑徳大学論集―交流文化学部篇―第14号にて「ある韓国高年層の残存日本語テキスト」というタイトルで公開した。 また、作成した談話テキストを用いて韓国高年層の残存日本語に現れる韓国語の影響についてまとめ、「Influence of Korean on the remnant Japanese language」というタイトルで 31st Japanese/Korean Linguistics Conferenceに応募し発表が決定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで韓国ソウル及びその近郊にて現地調査を行い、調査協力者の協力を得て、日本語母語話者と残存日本語話者との談話データを収録することができた。収集した音声データは、残存日本語の談話テキスト作成に向けて、文字化作業を行い、音声面の特徴や文法についても記述作業を進めた。 研究業績として、2022年度に行った調査で得られたデータを用いて作成した談話テキストの一部を、本研究の成果として大学の紀要で公開しているほか、2024年11月に31st Japanese/Korean Linguistics Conferenceでの発表が決定している。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、1度の現地調査を通して、追加の調査協力者に対してテキスト作成のための談話データの収集を行うとともに、引き続き談話データを用いたテキスト作成、及び分析と記述を進める。また、11月に31st Japanese/Korean Linguistics Conferenceでの発表が決定しているほか、研究成果の分析作業を進め、さらに学会発表や論文の執筆を行いたい。
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