Project/Area Number |
22K20117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0106:Political science and related fields
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
横尾 祐樹 早稲田大学, 政治経済学術院, 助手 (40962030)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | マキァヴェッリ / 教会 / コルッチョ・サルターティ / レオナルド・ブルーニ / グエルファ主義 / 政治思想史 / 人文主義 / 階層関係 / 教会国家論 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ニッコロ・マキァヴェッリ(1469-1527)の紛争に関する議論が、階層関係に基づく皇帝/教皇や封建貴族の敵対関係から成立する点を示す。一般的には、初期近代イタリアの国際情勢は、各都市が封建的な階層関係に基づく上位者の影響力を脱し、自治を獲得する過程と理解する。だが実際には、マキァヴェッリは階層関係に基づく紛争や外交交渉の記録を多く残しているので、その検討が課題になる。そこで本研究は、書記官時代の外交文書や主著『君主論』『ディスコルシ』の新しい校訂版を網羅的に収集し、検証する。マキァヴェッリにおいても、階層関係という想定や上位者・封建貴族といったアクターが重視されている点を示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は(i)在外研究の実施, (ii)国際学会への参加, (iii)共著書の刊行、の三点から研究活動を遂行した。 (i)2023年9月以降、イタリア(フィレンツェ大学)で在外研究を実施した。主な目的は、本研究課題に関連した史料収集及び文書館の利用である。例えば、1300年代後半から1400年代初頭のフィレンツェ書記官(コルッチョ・サルターティやレオナルド・ブルーニ)が作成した外交書簡の収集を行った(Archivio di Stato di Firenze, Biblioteca Riccardiana di Firezeを訪問)。当該史料の分析を通じて、1300年代後半から1400年代初頭のフィレンツェ書記局は引き続き教皇党的な自己規定(教会との親密な関係性をアピールする外交上のプロパガンダ)を継続的に使用し続けていた点、教会大分裂の解決を目指して奔走し続けていた点等が浮き彫りになった。H.バロン以降一般的となった通説においては、教会とフィレンツェの軍事衝突が発生した八聖人戦争(1375-78)以降、フィレンツェ書記局は教皇党的な言説を使用しなくなり始めると整理されがちだが、2024年現在では、その見通しには一定の修正が必要だと考えられる。なお在外研究中、マキァヴェッリや他書記官の直筆草稿を分析する手法に関してレクチャーを受けた(Luca Boschetto, Francesco Bausi)。 (ii)2023年度は二つの国際学会(International Machiavelli Society, Renaissance society of America)に報告者として参加した。(i)の研究内容を含めて、英語圏・イタリア語圏の研究者から、有益な示唆を受けることができた。 (iii)国内での研究成果として、『マキァヴェッリと宗教』と題された共著書を出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は在外研究の実施・国際学会への参加を実施できた。その際に本研究計画に関する有益な示唆を得つつ、自身の原稿をブラッシュアップする機会も得られた。本研究計画は2024年度まで継続されるが、その際に原稿を公表できるように用意したい。
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Strategy for Future Research Activity |
本給計画は、2024年度まで繰り越されることが既に決定している。2024年度は、2022年度・2023年度の成果を整理しつつ、論文執筆を進めなければならない。特に在外研究中に得られた一次文献・二次文献を整理しながら、成果の公表を進める。予算に余裕があれば、2025年3月開催のRenaissance Society of America Annual meetingへの参加も検討したい。
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