顧客のオンライン情報接点とチャネル選択に関する実証研究
Project/Area Number |
22K20145
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0107:Economics, business administration, and related fields
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
中野 暁 明治学院大学, 経済学部, 講師 (20963135)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 小売チャネル / EC / オムニチャネル / 小売マーケティング / キャッシュレス / パニック購買 / ウェブルーミング / ロングテール / 小売 / 消費者行動 / チャネル / マルチチャネル / マーケティング / 顧客関係管理 / 流通 |
Outline of Research at the Start |
オンライン情報接点が多様化する中、小売業では自社のチャネルに顧客を引き込む戦略設計が必要になっている。本研究では、オンライン情報接点における顧客異質性が、情報検索から購買時チャネル選択に至る顧客行動メカニズムをどのように変えうるかを評価する。本研究の独創性は、これまで自社や競合の一部のチャネルに閉じて議論されてきたチャネル選択の問題を、顧客が様々な情報接点を行き交うことを前提として拡張することにある。本研究は、コロナ影響により、急速にオンライン化が進む現代の小売環境において、小売業のオンライン・実店舗を統合したチャネル戦略や顧客関係管理への活用方向を提示できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新型コロナの影響によって急速にオンライン化が進む現代の小売環境における顧客行動の変容を明らかにした。特に、オンライン情報接点が多様化する中で、それらが情報探索から購買時チャネル選択に至る顧客行動メカニズムに及ぼす影響を評価し、オムニチャネル戦略や顧客関係管理への応用を図った。 本研究では、7つの学術論文(うち、6つは査読付)を出版した。成果として、まず、情報接点を考慮した顧客のチャネル選択の解明として、ウェブルーミング行動に着目し、実証分析により、そのメカニズムを情報探索と不確実性低減の観点から明らかにした(中野・渋瀬, 2022)。また、新型コロナ影響による小売環境変化に影響を受けた顧客行動に着目し、(1) コロナ初期の特徴的現象であるパニック購買 (Nakano, Akamatsu & Mizuno, 2022)、(2) コロナ初期・中期にかけたオンライン購買行動と顧客の内的要因の影響評価 (Nakano, 2022)、(3) 新しい顧客接点としてのキャッシュレス決済の選択行動 (中野ら, 2024)、(4) リテール・メディアへの広告応用として、パーソナライズ広告の負の側面に対する実店舗による緩和(渋瀬・中野, 2023)といった、小売を取り巻く幅広い今日的な現象に関する実証研究を行った。また、オンラインチャネルにおける近年の特徴として、ロングテール効果とは逆の効果が生じるオンラインチャネルへの需要集中に関する研究を行った(Nakano, 2023)。 これら一連の研究は、コロナ影響を大きく受け、オンライン化も進んだ現代の小売環境において生じた、新しい顧客行動を多様な視点から理解していくことに貢献している。得られた知見は、オムニチャネル戦略や小売マーケティング、顧客関係管理といった実務的な応用も期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)