Project/Area Number |
22K20207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0108:Sociology and related fields
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Research Institution | National Rehabilitation Center for Persons with Disabilities |
Principal Investigator |
小田島 朋 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 障害福祉研究部, 流動研究員 (00966062)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 医療的ケア児 / 重症心身障害児 / ひとり親世帯 / 家族支援 / 生活の質の低下 / 母子世帯 / 在宅生活 / 健康面経済面の課題 / 生活上の支障 / 重症心身障害 / 支援体制 / 家族 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、重症心身障害のある医療的ケアの必要な子どもを育てるひとり親世帯について生活上の課題を明らかにし、具体的な支援策の検討に有益な項目を整理することにある。 子に重い障害があり、医療的なケアを要するために在宅で介護と医療のケアを行うような場合、親は就業が容易でなく、経済的社会的に苦境に陥るリスクが高い。しかしながら重症心身障害のある医療的ケア児を養育するひとり親世帯が担う困難に関する実情が把握されていない。 同世帯にインタビュー調査を行うことにより、日常生活における経済面や健康面の状況、障害福祉・医療の各サービスの不足等の課題を抽出し、効果的な支援に必要な論点を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究期間の最終年度である2023年度は、半構造化インタビュー調査を中心に行った。2023年4月~2024年2月に計19人の方に協力いただいた。対象者の内訳はひとり親世帯の親3人、ふたり親世帯(両親のいずれか)16人だった。実施場所はプライバシーに配慮した場所(関係機関の個室等)において行った。所要時間は平均3時間36分だった。 実施に際して、対象者に予め文書及び口頭にて研究目的、調査内容を説明し、ICレコーダーによる録音を行うこと、答えたくない質問は拒否できること、インタビュー中に心身面に負担を感じた場合は拒否できることを伝えた。また、調査の拒否により不利益を被らず、協力後に撤回できる旨を伝え、書面に同意を得た上で実施した。 調査項目は子どもと親のプロフィール、世帯員の状況、日常生活に関する行為(医療及び障害福祉サービスの利用状況、親子の睡眠時間及び夜間の覚醒時間、きょうだい児の用務に充てる時間)、世帯の経済状況(収入、資産、公共料金の支払い状況、レジャー等の出費等)、元配偶者との状況、親の健康面と心身面の状態、生活上の困難等だった。 現在、インタビュー内容の逐語録に基づき、質的分析を行っている。調査項目と内容を踏まえコード化の作業を進めている。ひとり親世帯の困難性の主な要素として、調査当初は「福祉・医療サービスの社会資源の格差に関連した親の未就労による経済面の苦境」を想定していた。調査を通じ、新たに「学校への送迎や付き添いが求められる教育分野の現状」、「親の持病や急病を要因とする生活の質の著しい低下」などの課題が明らかになった。 今後は質的分析を進め、医療的ケア児を育てる世帯の生活上の課題を明らかにし、具体的な支援策の検討を行う予定である。
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