Project/Area Number |
22K20280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
:Education and related fields
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
岩渕 和祥 東京都立大学, 国際センター, 特任助教 (90967001)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | グローバル人材 / 教員の認識 / エリート教育 / 国際バカロレア / 卓越と平等 |
Outline of Research at the Start |
この研究では、グローバル人材の育成において、教員がどのような役割を果たしたのかについて、アンケートによる調査とインタビューを組み合わせて明らかにすることを目指します。中間層全体をグローバル人材とするのか、あるいは一部の生徒のみを対象とするのか、教員がどのような考えを持っているかに着目し、また、調査を通してそうした考えがどのような要素に影響を受けるのかも示します。
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Outline of Annual Research Achievements |
2010年代より日本ではグローバル人材の育成が政策として推進されてきた。背景の一つとして日系企業の海外支社に必要な幹部級人材育成という産業界の意向がある。本研究では、このようにエリート教育の性格を持ちうるグローバル人材育成において、教員がどのような役割を果たしたのか、教員自身の認識の調査を通し明らかにすることを目指している。 実施計画では、計画1年目にあたる2022年度にインタビューと質問紙調査を実施し、教員の認識とそれに影響を与える要因を明らかにする予定であった。 その下準備として、国際教育を行うIB校(一条校73校)のデータベースを作成した。各学校のHP、ブログ記事、教員の執筆した論文、その他の記事に基づき、12項目のデータ(IBの種類、コースでの実施かどうかなど)を収集した。高校段階では9割の学校がコース別でIB教育を提供していることがわかった。これは公立(86%)、私立(90%)で大きく差はなかった。理系コースに対して、海外大学への進学や帰国子女を受け入れるコースでの実施や、あるいは、総合型選抜入試への対応策として導入している学校がほとんどであった。前者はエリート教育の志向を持つものであるが、後者はそうとは限らず、国内での入試動向に対応した動きと捉えられる。 こうした資料ベースのサーベイでは、IB校となった経緯やその他の要因がIB教育の志向性(コース別かどうか、エリート教育かどうか)にどのように影響を与えたのかを明らかにすることはできない。また、そのような学校の状況とは別に教員が教育実践を行なっている可能性もある。それらの点について、引き続きインタビュー、ならびに質問紙調査を通し明らかにしていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
遅れている理由として2点が挙げられる。第一に、倫理審査が承認されるまでに想定以上に時間がかかったことが挙げられる。これにより、調査ができる時期が年末になり、相手が多忙な教員ということもあり、調査実施をできるタイミングを逸してしまった点が挙げられる。 第二に、研究者自身の異動が挙げられる。異動に伴う事務作業により、研究の進度が想定よりも遅くなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に遅れがみられるとはいえ、研究自体の方向性には変更はない。実施予定であったインタビュー調査、ならびに質問紙調査をしっかりと実施できるよう準備を進めていく。質問紙調査では、これまでの文献資料調査で明らかにできていない部分(例えば、クラスサイズや関わる教員の数など)について明らかにすることを目指す。インタビュー調査では、文献資料調査で明らかになった点が、どのような要因で生じたのか、あるいは、文献資料とは異なる側面があるのか、などについて教員の認識を調査する。調査と並行して、収集したデータについて分析を行い、また、その研究成果の発表を年度内に行う予定である。
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