Project/Area Number |
22K20284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
:Education and related fields
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
西本 健吾 東海大学, ティーチングクオリフィケーションセンター, 特任助教 (10963621)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 鶴見俊輔 / 戦後新教育 / プラグマティズム / カリキュラム / ジョン・デューイ / 生活綴方 / コア・カリキュラム |
Outline of Research at the Start |
本研究は「戦後新教育の時代」を、当時のプラグマティズム評価を軸に再検討し、その限界とありえた可能性を明らかにすることで、現代のアクティブラーニングへの提言を行う。近年、アクティブラーニングの重要性が指摘されている。しかしアクティブラーニングが重視する主体的な学習はこれまでも繰り返し提唱されており、過去の理論・実践の批判的検討を通じた提言が求められている。以上を踏まえ、本研究は戦後新教育の時代の理論と実践に注目する。特に、これまで教育学の文脈では十分に扱われてこなかった鶴見俊輔の思想に着目することで、当時のプラグマティズム解釈を批判的に再検討し、戦後新教育の限界とその乗り越えの可能性を探る。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、鶴見俊輔を中心にプラグマティズムの思想を戦後新教育の時代とのかかわりにおいて検討するために、文献の収集・分析・検討を行ない、成果をまとめた。具体的には以下の4点である。 (1)戦後新教育の時代の教育言説について:コア・カリキュラム連盟の機関紙『カリキュラム』を中心に、戦後新教育の時代の教育言説を検討した。とりわけ、デューイやプラグマティズムの影響に着目した。 (2)鶴見の思想の検討①:50年代の鶴見の思想を中心に、生活綴方評価についての資料を整理・検討した。その上で、鶴見の思想と戦後新教育の時代の教育言説を「プラグマティズム」をキーワードに比較検討することに着手した。 (3)鶴見の思想の検討②:鶴見の生活綴方評価との関わりで、彼の「習慣」と「アナキズム」についての思想の検討も進めた。「習慣」に関しては、学内のシンポジウム(「身体の声に耳を傾けて 学校・博物館におけるユニバーサルな学びの可能性」)で成果の一部を公表した。また、鶴見のアナキズム論の検討の過程では、近年のアナキズム研究のサーベイも行った。 (4)近年のカリキュラム研究の動向とそこでのデューイ評価についての検討:研究計画書で設定した課題に加えて、近年のカリキュラム研究の動向とそこでのプラグマティズム、とりわけデューイの評価を検討し、その成果を論文「J. デューイの批判概念の再検討: E.W. アイスナーの「教育的鑑識眼」と「教育批評」を手がかりに」(『東海大学資格教育研究』2024)としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
勤務校での業務に時間がかかり、予定していた研究の時間が取れなかったため。鶴見の思想を戦後新教育の時代の教育言説に照らして検討する作業が難航しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は以下のように研究を進める。まず、鶴見の思想を、彼の生活綴方評価を手がかりに戦後新教育の時代に照らして検討し、その成果を論文にまとめ投稿する。また、そこで見出された彼の思想を、彼のアナキズムについての議論に接続し、今後の研究の準備とする。
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