Project/Area Number |
22K20307
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0110:Psychology and related fields
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
松原 耕平 同志社大学, 研究開発推進機構, 助教 (30962055)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 幼児 / 保育者 / 学齢期前介入 / 認知行動療法 / 問題行動 / 幼稚園・保育園 |
Outline of Research at the Start |
本研究の主な研究計画は,幼児を対象としたクラスベースの認知行動療法プログラムを開発することである。 そのために,まず系統的なレビュー研究を実施することで,幼児を対象とした実証された心理学的支援の理論的背景を確立させる。そして,実証的な理論背景をもち,かつ遊びを取り入れたUser-Centeredな幼児に対する認知行動療法プログラムの有効性を確認することで,幼稚園教諭や保育者がクラス運営に取り入れやすい心理支援プログラムを提供する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,幼稚園および保育園で実装可能な幼児のためのクラス単位の予防プログラムを構築し,幼稚園教諭や保育士が実施しやすい遊びを取り入れたプログラムを提案することを目的としている。 2022年度は,複数の学術論文検索エンジンによって,系統的レビューをすることで,学齢期前の認知行動療法プログラムの動向を明らかにすることであった。記述的な結果としては,幼稚園介入は,海外において保護者対象介入や保育士を対象とした環境調整介入が主であった。すなわち,子ども自身を対象とした個別介入の成果が多く,幼児自身を対象とするクラス介入の取組みほとんど見受けられない。また,幼児介入をキーワードとする広い検索では,健康や衛生に関する介入が多く,メンタルヘルスにおいては外在化症状に対する介入がいくつか実践されていたが,内在化症状に関しては理論を確立する研究にとどまっていた。 また,23度の介入研究に向けて,プレトライアルを実施した。プレトライアルでは,2園の幼稚園を対象に本研究で用いる1~4セッションを実践した。 23年度では,22年度にプレトライアルとして実施したプログラムから得られた結果や対象園となった職員による意見をもとにプログラム内容や教材を洗練し、1園に対してプログラムを実施した。その後,ウェイティングリストコントロールデザインを用いて,2園に介入前の測定およびプログラムの実施を行った。現在,介入後のデータを収集中であり,今後,集計および分析を行う予定である。分析結果によっては、追加でデータを収集する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は,大きく2本の柱で研究が実施される。1つ目は,系統的レビューによる既存の幼児対象介入の有効性や種類の明らかにする研究である。このレビュー研究では,2022年度に概ね終了しているが,平均値や標準偏差といったデータの整理に留まっており,各論文の効果サイズおよび総計効果量の算出やプロット化に至っていない。 2つ目は,幼稚園・保育園における幼児を対象としたクラス単位のメンタルヘルス予防プログラムを開発して,有効性を検討することである。こちらは,2022年度に本研究のベースとなるプログラムのプレトライアルを実施し,実践者に使用感や内容について聴取を行った。また,社会的スキルなど簡単な保育者による測定も行い,部分的なセッションによる有効性も確認した。 23年度には,ウェイティングコントロールデザインによる対照比較研究を行い,有効性を明らかにする予定であったが,対象園におけるその他外部の研究との重複などがあり,実施時期がずれ込み,プログラムの実施完了が年度末となったため,介入後のデータ収集がまだ完了していない。
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Strategy for Future Research Activity |
レビューにおいては.効果サイズの算出および結果のプロット化を行う。 介入研究については,3園におけるプログラム実施は完了しており,測定を残すのみである。まずは,データの集計を行い,分析結果を確認する。分析結果によって,もしデータの不足が認められた場合は追加でデータを収集する。特に,対照群となるデータは1園のみのデータによるため,不足の場合は測定のみの対照群のデータを収集する。
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