Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
アクティブマターは、自ら動く粒子の集まりであり、鳥や魚の群れ・バクテリア集団などのモデルとして盛んに研究されている。我々は最近、量子力学に従う多粒子系に対してアクティブマター概念を拡張した「量子アクティブマター」を初めて提案した。平衡状態では生じえない相転移を示す量子アクティブマターは、新しい量子物質相を探索する沃野であり、物性物理学の新たな方向性を拓くものである。しかし、まだ少数の例が見つかったに過ぎず、その全体像は明らかになっていない。そこで本計画では、量子アクティブマターの基礎理論を構築し、それを人工量子系や固体電子系を舞台とする物性科学へ応用することを目指して理論研究に取り組む。