3次元点群データへの深層学習の適用によるRC構造物の剥落予兆検知技術の開発
Project/Area Number |
22K20454
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0303:Civil engineering, social systems engineering, safety engineering, disaster prevention engineering, and related fields
|
Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
角野 拓真 阿南工業高等専門学校, 創造技術工学科, 講師 (80963264)
|
Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | 鉄筋コンクリート / 鋼材腐食 / ひび割れ / コンクリ-ト表面の変形性状 / 剥落予測・検知技術 / 深層学習 / 3次元点群データ |
Outline of Research at the Start |
鉄筋コンクリート中の鋼材腐食により生じるかぶりコンクリートのひび割れや剥離・剥落は,重大な社会問題として認識されている. 本研究では,鉄筋コンクリート構造物の鋼材腐食深さとコンクリート表面に生じる変形量を教師データとして機械学習したモデルを援用して,実構造物の3次元点群データより取得可能なかぶりコンクリートの微小な変形から,鋼材腐食によるひび割れや剥離・剥落の予兆を検知する技術を開発する.
|
Outline of Annual Research Achievements |
中性化や塩害等の影響により生じる鋼材腐食に伴うコンクリ-ト表面に現れる微小な変形から,コンクリ-ト内部の鋼材腐食状況を把握する機械学習モデルを構築することを目的に,鋼材腐食の初期段階のコンクリート内部でのひび割れの進展やコンクリート表面に生じる微小な変形状態に着目し,コンクリ-トの破壊力学に基づく損傷シミュレーションを用いた有限要素解析により,鋼材の腐食膨張を模擬することで,コンクリ-トの設計基準強度,鉄筋径およびかぶりの変動が,鋼材腐食に伴うひび割れの進展やコンクリ-ト表面に現れる微小な変形に与える影響を把握した. 鋼材腐食による腐食生成物の膨張を鋼材の鉛直変位として再現した有限要素解析の結果,コンクリ-トの設計基準強度を変動させた場合は,鋼材腐食の進行に伴い生じるコンクリ-ト表面の形状に与える影響は小さくなることを明らかにした.また,鉄筋径を変動させた場合は,鉄筋に対して鉛直方向に生じるコンクリート表面の変形に対する影響は小さいものの,鉄筋に対して水平方向の影響範囲が拡大することを明らかにした.さらに,かぶりを変動させた場合は,鉄筋に対してコンクリ-ト表面に生じる変位は,鉛直方向および水平方向のどちらにも影響範囲が拡大することを明らかにした. 加えて,これらの有限要素解析の解析結果から,鋼材腐食の進行とコンクリ-ト表面に生じる微小な変形量に関するデータベースを構築し,コンクリ-ト内部の鋼材腐食状況を把握するための機械学習モデルの構築に必要となる教師データの整理を行った. 併せて,今回実施した有限要素解析モデルと同形状の供試体および解析条件で実験を行うことが可能となる装置の設計および計画を行い,令和5年度に実施する実験の準備を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度は,解析的検討を中心に実施し,併せて実験装置の設計を行い実験を行う研究環境の構築を行った.概ね,当初計画通りに進行しているため,区分を「(2)おおむね順調に進展している。」と選択した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,令和4年度に実施した解析条件と同条件の供試体を用いた実験を行い,教師データの拡充を行う方針である.加えて,整理した教師データを用いて,構造物表面の3次元的な形状から鋼材腐食の状況を検知する機械学習モデルを構築する予定である. 構築したモデルは,構造物の管理者の協同を得て,実際の橋梁を対象に適用し,社会実装に向けた課題抽出を行う予定である.
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)