Project/Area Number |
22K20508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0403:Biomedical engineering and related fields
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩城 克馬 九州大学, 大学病院, 助教 (10965247)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ハイパースペクトルカメラ / 術中支援システム / てんかん / 脳腫瘍 / 酸素飽和度 |
Outline of Research at the Start |
脳神経外科手術において、脳表所見から、脳腫瘍やてんかん焦点などを、正確に特定することは極めて困難である。Hyperspectral camera(HSC)は脳表の反射光を撮影し、組織特有の吸光度を利用し、酸素飽和度を測定することができる。腫瘍やてんかん焦点が正常脳組織と血流や酸素飽和度が異なることから、申請者は、術中のHSCを撮影することで、病変と正常組織の境界を判別することができるのでは無いかと考えた。本研究では、術中にHSCを撮影することで、リアルタイムに脳酸素飽和度を測定し、病変部位を正確に特定し、より安全かつ根治的な手術を実現するための新たな非侵襲的術中支援システムの開発を目的とする
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Outline of Annual Research Achievements |
脳腫瘍術中におけるハイパースペクトルカメラ撮影、脳表酸素飽和度解析の症例を4例追加し、計11例となった。解析結果では術前造影検査画像において、造影効果が少ないものではやはり酸素飽和度が低下する傾向が出ており、そのことを利用し、術中における正常組織との境界を判別する術中支援システムとして有用となる可能性が高いと考える。目標症例には到達しているが、腫瘍は様々な組織を呈しており、腫瘍それぞれ特異的な波長を持っている。更に症例を蓄積することで、腫瘍特異的なハイパースペクトル画像を特定し、正常脳組織との境界をより鮮明に判別することができる可能性があり、より確実な術中支援システムとなり得ると考えている。 てんかん症例に関しては、てんかん術中脳波敷き込み術及び、てんかん焦点切除術中における、脳表ハイパースペクトルカメラ撮影、脳表酸素飽和度解析の症例を1例追加し、症例は計5例となっている。解析では発作期では脳表酸素飽和度が上昇し、発作間欠期では逆に低下する傾向であった。このことを利用し、肉眼では判別できない発作焦点を判別し、術中脳波を組み合わせることで、てんかん焦点を正常脳組織と区別し、てんかん焦点のみの切除に役立つ可能性が十分にあると考えられた。てんかん症例の解析に関しては、2023年10月に行われた日本脳神経外科学会第82回学術総会で発表を行った。目標症例数は10例であり更に症例蓄積を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
脳腫瘍症例では目標症例数に到達し、現在解析を行っているが、腫瘍は様々な組織を呈しており、正常脳組織との境界をより正確に判別するためには更なる症例を蓄積し、腫瘍特異的なデータを集積する必要があると考えられる。 てんかんに関しては目標症例数には至っていないが、一旦症例をまとめ、学会発表を行った。できるだけ症例を追加し、論文にまとめる予定である。 以上のように、症例蓄積に関して、ペースが遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
てんかん症例に関しては、現時点での症例でまとめを行い、学会発表に至った。目標症例に到達しなくとも、数例追加し、論文にまとめる予定である。 腫瘍症例に関しては、現時点での解析で一旦まとめ、並行して症例追加を行い、データ蓄積を進めていく予定である。
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