Project/Area Number |
22K20567
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0601:Agricultural chemistry and related fields
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白石 太郎 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (40734603)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 天然物化学 / 核酸系化合物 / 放線菌 / 化合物ライブラリー |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では、天然には存在しない新規な核酸-ペプチド融合化合物のライブラリー創出基盤の確立とその評価を行う。これまでに行われたウリジン含有抗生物質生合成系の精密機構解析により、核酸とペプチドの縮合反応を触媒する酵素が見出された。本研究においては、まずこの核酸とペプチドの縮合反応を利用した新規核酸含有化合物の生産系を構築する。さらに本生産系に関連する酵素遺伝子を理論的に改変することで、非天然型核酸-ペプチド融合化合物の多様化を行う。また、創出した化合物群の生物活性試験を行うことで、構築したライブラリーの有効性も評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、in vitroによる各種検証実験に用いるための酵素の精製系の確立を行った。鍵となる縮合反応を担う酵素の活性については不安定であるという問題があった。これは酵素のアフィニティ精製のみでは除けない不純物が原因であると考え種々の精製方法の検討を行った。また同様に小タンパク質についても精製スキームの検討を行った。その結果、両タンパク質について、アフィニティ精製の後にゲルろ過による精製った際に安定的に良好な活性を検出することができた。これらの結果から、その酵素活性の不安定性は共精製される不純物、おそらくアミノ酸などの不純物によるものであると推測される。すなわち共精製される化合物が縮合の際に求核剤として働き切断反応が進行してしまうと考えられた。このようにして確立した精製スキームを用いることで各種変異酵素および基質アナログの詳細な検証が可能となった。 一方で、in vivoでの生産系については当初予定していた生産菌を用いた系の構築について種々の検討を引き続き行った。小ペプチドの発現系については昨年度の検討で目的酵素を得られなかったため、本年度は培養条件の検討を行った。検討の際に、最終産物である化合物カプラザマイシンの生産もほとんど検出されなくなってしまった。種々の検討を行った結果、培地成分のロット差が原因であることが強く示唆された。そのためより安定的な生産条件の検討が必要である。加えて安定生産を指向した制御因子の改変も行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
生産系の確立実験では、予期しなかった培地成分のロット変更の影響と考えられる生産能の消失が見られたため難航している。一方でin vivoでは条件の最適化を達成し、各種変異実験を進行中であり一定の成果が得られている。したがって総じてやや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
酵素の機能解析については実験系を確立したため変異酵素や基質アナログを用いた実験を行い、定量的なデータを取得することでより詳細な機構の解析を進める予定である。一方で生産系の確立については生産菌を用いた実験で生産能が失われるなど支障が生じている。これについては制御遺伝子の改変、強制発現を行うことで培地条件に左右されない生産系の確立を検討する。また、異株宿主を用いた生産系の確立も並行して行う予定である。
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