Project/Area Number |
22K20676
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0704:Neuroscience, brain sciences, and related fields
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
王 亜偉 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (40959128)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 反応抑制 / ドーパミン / 光遺伝学 / 霊長類 |
Outline of Research at the Start |
我々は日常生活の多くの場面で行動を抑制することが求められる。この「反応抑制」と呼ばれる認知機能はドーパミン神経系に異常が見られる疾患で障害されるが、そのメカニズムは不明である。本研究では、線条体に入力されるドーパミンシグナルと反応抑制の能力の間に因果関係があるのかを光遺伝学によって解析し、ドーパミン-線条体神経路の役割をマカクザルを用いて明らかにする。ヒトに近縁な動物を用いた本研究の成果は、様々な精神・神経疾患で反応抑制が障害される病態の解明に寄与するとともに、新たな治療法の開発につながることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は、実行あるいは計画している行動が望ましくない結果を生じると予期されるようになれば、その行動を抑制する。これは「反応抑制」と呼ばれ、ドーパミン神経系の異常によって障害されることが知られているが、ドーパミン神経系がどのようにして反応抑制を制御しているのかは未だ不明である。本研究では、大脳皮質-大脳基底核ループ回路の中でドーパミン入力を受け取る線条体に注目し、ドーパミンニューロン-線条体神経路が反応抑制に果たす役割をヒトに近縁なマカクザルを用いて明らかにするため、反応抑制が求められた際に線条体に入力されるドーパミンシグナルをイメージング技術によって計測した。 応募者は課題訓練が完了したサルの線条体各領域に、ドーパミンを受容すると蛍光を発するタンパク(ドーパミンセンサー)をウイルスベクターを用いて発現させた。そして、線条体におけるドーパミンニューロンからの入力信号がファイバーフォトメトリによってイメージングできるかについて検証し、サルの線条体において予測外報酬(Free reward)に対するドーパミンシグナルを成功に検出した。本研究ではドーパミンイメージングを用いて、線条体の中の被殻領域から、反応抑制に関連したドーパミンシグナルを見出すことができた。このドーパミンシグナルは眼球運動の抑制に成功した試行では、顕著な上昇を示したが、眼球運動の抑制に失敗した試行ではドーパミンシグナルの上昇は認められなかった。
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