Project/Area Number |
22K20682
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0704:Neuroscience, brain sciences, and related fields
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
山後 淳也 新潟大学, 医歯学系, 特任助教 (80967422)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2023-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | パーキンソン病 / 活性酸素種 / 酸化ストレス / ドーパミン / Nrf2 / USP10 / p62 / G3BP1 |
Outline of Research at the Start |
パーキンソン病(PD)は、脳の黒質におけるドーパミン作動性神経細胞の細胞死を特徴とする神経変性疾患である。申請者は、USP10蛋白質が、抗酸化遺伝子群の発現を誘導する転写因子であるNrf2を活性化し、ドーパミンによる活性酸素依存性の神経細胞死を抑制することを見いだした。Nrf2の活性化は、リン酸化p62によって促進される。USP10はp62と結合し、リン酸化p62の量を増やすことでNrf2を活性化した。本研究では、USP10による、活性酸素に依存した神経細胞死を抑制する分子機構を明らかにし、USP10を標的とした、パーキンソン病に対する新しい治療薬候補を同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病は、脳の黒質におけるドーパミン作動性神経細胞の変性と脱落を特徴とする神経変性疾患である。ドーパミンは、ドーパミン作動性神経によって産生される神経伝達物質であるが、この神経細胞に活性酸素種(ROS)の生成を誘導する。過剰なROSの生成は神経細胞に毒性を示すため、ドーパミンは、ドーパミン神経細胞の細胞死を誘導することによって、PDの発症に寄与すると考えられている。研究代表者は、USP10蛋白質が、抗酸化遺伝子群の発現を誘導する転写因子であるNrf2を活性化し、ドーパミンによる活性酸素依存性の神経細胞死を抑制することを見いだした。Nrf2の活性化は、リン酸化p62によって促進される。USP10はp62と結合し、リン酸化p62の量を増やすことでNrf2を活性化した。また、研究代表者が所属する研究室では、USP10の抗酸化活性は、USP10に結合するG3BP1蛋白質によって抑制されることが見出されている。したがって、USP10とG3BP1の結合を阻害する薬剤は、USP10の活性化を促進する可能性があり、パーキンソン病の治療薬候補となる可能性がある。 研究代表者は、USP10とG3BP1の結合を阻害する薬剤を探索するため、USP10とG3BP1の遺伝子組み換え蛋白質を用いた実験系を作成した。USP10とG3BP1蛋白質は、大腸菌にプラスミドを導入し、発現させ、精製した。この実験系を用いて、多数の薬剤候補の中からUSP10とG3BP1の結合を阻害する薬剤を探索する予定である。
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