ビスマスによる脱水素型クロスカップリング反応の開発とその応用研究
Project/Area Number |
22K20709
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
0801:Pharmaceutical sciences and related fields
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
笠間 建吾 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 助教 (40963236)
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Project Period (FY) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ビスマス / ビアリール / クロスカップリング / 酸化反応 / 脱水素型カップリング |
Outline of Research at the Start |
本研究では、医薬品に含まれるほど極めて安全かつ安価な元素である典型金属ビスマス(Bi)を利用した触媒反応を開発する。特に、非常に難易度の高い、異なる相手と化学・位置選択的に反応させる脱水素型クロスカップリング(CDC)反応を開発して、反応機構と適用範囲を明らかにする。また、本法を用いて創薬におけるケミカルスペースの拡張が期待されているビアリール骨格を合成して、同骨格のライブラリの拡充に貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
典型金属ビスマス(Bi)は、毒性の高い遷移金属に比べて医薬品に含まれるほど極めて安全かつ安価な元素である。これまでBiは、酸化還元触媒としての機能はほとんど知られていない上、脱水素型クロスカップリング(CDC)反応は前例がなく非常に挑戦的な課題であることから、本研究ではBiを触媒とするCDC反応の開発に取り組んだ。 これまでに我々が見出していた、化学量論量の五価Biトリフェニル炭酸ビスマスによる3-ヒドロキシカルバゾールと2-ナフトールのクロスカップリング反応の触媒化を検討した。触媒として無機Biであるビスマストリフラートを用いると、過酸化物存在下、本反応は良好に進行し、触媒化にも成功した。また、同触媒存在下に過酸化物の代わりに酸素が酸化剤としてはたらく非常に温和な条件でも良好な収率で反応が進行することを見出した。このビスマストリフラート―酸素条件を最適として、基質適用範囲を検討した結果、過酸化物存在下では適用困難なアリル基や、非常に酸化されやすいセサモールを基質とした場合でも反応は良好に進行した。この他、多様な基質にも適用できることを示し、全21種、最大94%収率で本反応の進行を確認した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)